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 ←★第7話。縁の行方・・ 
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#短編『秘密な関係・・・?』

#短編『秘密な関係・・・?』前編

 ←★第7話。縁の行方・・ 
わいわいわいわい・・・・
 何やら・・・商店街に人が集まっている。

いや、商店街に、人が集まるのは、
    この漢陽の地が栄えている証拠。

今、この仁祖王の治めるご時勢においては、とてもいいことではないか・・。

そうではなく・・・
  今、珍しくもその集団が目を引くのは、
人の背に手をかけてまで何やら身を乗り出して輪の中を覗き見ている集団・・

それが、男、たちばかりだから、
    なのである。

男たちの顔は一様に何やら嬉しそうに頬を緩ませ、
にやけながら興味深々に、皆何かを見ている。

その目の先にいるのは・・・

「ひょ~~~~う♪」
輪になった男たちの列が、
  その集団の輪から自然に、道を開いた。

その狭い道を、びくびくと警戒心を露わにし、
   身をすくめながら一人の侍女がその開かれた道を通って行く。

男たちの目は、その後ろを一様に追っていた。

「アガシ!!(お嬢様!!)」
侍女の呼び声に、
その後を・・
    俯きながら包みを抱きしめた、一人の女人が通った。

両班の娘らしく、きっちりとその顔を薄黄緑色のチャンオッで隠した娘が、
                男たちの輪を、小走りに、通り抜けた・・。

そう・・
  どうやら、男たちの視線をくぎ付けにしてしまっている娘こそ・・

その、今駆け抜けた一人の娘のようだ。

そそくさと娘は、路地に用意されていた籠に乗り込んだ。
従者は娘が乗り込むなりその扉を閉め、
          籠を担ぎ上げ、男たちの集まる先から、遠ざかって行った。

それは、本当に一瞬のことのようだった。

娘の籠が見えなくなるなり
「は~・・・・
    一体どこの娘なんだ?」

一人の、薄汚れた恰好をした男が、顔を腕で擦りながら呟いた。

「知らん。
   あの娘の素性が知りたい者が数多くいるというのに・・

噂どころか、あの娘の住んでいる屋敷すら、分からんというんだから、気になってしかたない。」
その男の腕が肩にかかった男が、
  男を肩から落としながら、ただ娘の去った方だけを見て、呟いた。

「手の届かぬ両班の身分ではあるが・・・
    あのように物言わず高貴な娘を見たことがあるか?

娘の声を聞いた者が言っていたが・・・」

娘が去った後は、いつもそうだった。
   男たちが、この娘について、知っているばかりの知識を言い合うのだ。
どれも、正確さに欠けるものではあったが、
  それでも、正体の知れぬ娘であるだけに、その娘に対する関心は、どんどん深まっていった。

どこの屋敷の娘かも誰も知らないが、
   この、一人の娘が、一人の侍女を連れ、
      この一軒の布屋に、頻繁に来るようになってから、もう半年になろうとしていた。

ひそひそと、
   顔を寄せ合った数名が、互いの汚れた顔をのぞき見ながら、いつものように噂をし合った。

「その声を聞いた奴の話ではな。
娘の声は、高くもなく・・

   低くもなく・・

この世のものとは思えぬ天女を思わせる声だったんだそうな・・。」
その男が、小声で続けた。
「それは本当か??
俺も聞いたぞ!!
  なんでも、言葉も尊く・・我らのような者たちにですら、
       丁寧に礼を欠くことなくお話になられるのだとか・・。」
「それだけじゃないぞ!」
顔を寄せ合う声を聞いたもう一人の男が、
    さらに加わって、大きな目をぱちくりさせながら、集まる男たちの顔を見て、言った。
「あの娘さんの目を見たことがあるか?
    あの娘さんの目を見た者が言うには・・・

  それはもう大きくて、澄んでいて・・

    その美しさに、目を奪われて瞬きも忘れて数日目が開けんかったそうだ!!!」
その男の言葉には、
「あははは!!そんな馬鹿な!!」
そう、笑いも出たものの、
   娘の顔すら、まともに見たことのない男たちは、互いの話から創られて行く見えない娘に、
        一斉に目を輝かせて、ほぉ~・・・・

      頷きながら深く息を吐いた。

・・・・・そんな・・・
   男たちの一歩外側に・・・
   一人の黒笠を被った男が、いた。

さきほど娘の入っていた店先に飾ってあるテンギ
(後ろで長く編んだ髪の後ろに飾るリボン。独身女性の髪型)を
  指先に絡め、笠から覗き見える口を軽く尖らせたその男。

最初は、知らぬふりをしながら潜めきあう男たちの言葉に耳を傾けていたが、
  それからくくっと笑った。

「店主!これくれ。」
それだけ言ってそのテンギを懐から出した金と交換し、
    懐へとしまうと、

ぽんぽん♪
  胸元に入れたテンギを叩くようにしてご機嫌に見たその男。

まだ、囁きあう男たちの横を、何食わぬ顔で、すっと通った。

「下品な。
  男が女のように噂話に花を咲かせるとはこれいかに・・。」
男は、通り過ぎるのかと思うやいなや、
     ふと立ち止まると、輪の中へと顔を突っ込み、集まったその男達に向かってそう言った。

男たちの顔が、自分の方へと向くと、
頭深くまで、笠(カッ)を被ったその男。
男たちの目には、深緑の道袍(トポ)を着て、
    笠の下から、口角の上がった口元だけが、見えた。

一斉に怪訝な顔でその男を振り返った男たちへと、
   少しだけ笠を上げ、切れ長な目を、向けたその男。

「チチチチチ・・・・
  お前たちの手の出る相手ではない。

   さっさと仕事へ戻れ。」
あしらうように一言、それだけ付け加えて言うと、
    娘の去った方へと足取りも軽く、去って行った。

「なんでぇ?アイツは・・・
   け。イケ好かねぇ両班(ヤンバン)め!!!」
男たちが後ろ姿を睨みつつ、口々に罵倒した中、

「あ・・・。

  アイツ・・知ってるぞ。」
一人の男に、周囲の視線が集まった。
「両班でも有名な・・ほら。
   どんな女でも味見しなくちゃ気がすまねぇって言う女泣かせの」
一人がそこまで言うと・・
「「「あぁっ!!!
     イム・ジャンホ!!!!!」」」

他の数名が、指差して同時に答えた。

悪名高いイム・ジャンホ。
  どんなに高飛車な妓生も、彼にかかれば彼から離れられず彼を追うという・・
「「「「「「・・・・・・・・。」」」」」」

皆の視線が同時に無言でさっき男が消えた方角へと向けられ、

ご・・・くん。。。
息を飲んだ。
皆の喉が一斉に、同じ時に音を立てた。

「まさか・・・なぁ・・・。」
「あぁ・・。
    そんなまさか・・・。」
「突然現れたあの美しい娘さんに・・・・」
口々に・・溢れ出る言葉に・・・
「は・・ははは・・
   お前ら・・。悪い冗談はやめろよ。

この街を知り尽くした俺らですら、
  どこに住んでいるのかすら、知らねえんだぞ・・・?
あんな若造が分かる訳・・・」
弱々しい声がせめてもの慰めとばかりに言葉を止めたが・・・
目で、男の消えた先を追った男たちの口は・・
     その後を続けることが・・できなかった・・・。
~~
「はぁ~~~~~・・・・

    苦しかった。」
薄暗い籠の中から、
   高い声が、漏れ聞こえた。

「っ!!!!!
  しっ!!!!!

   お嬢様!!!!!周りに聞こえます!!!!!」
その漏れ聞こえた声に、慌ててその籠の扉を叩いた侍女。
す・・
その扉が静かに開くと、
  中から、大きな目が、恨めし気にその侍女を覗き見た。
「だってぇ~~~」
ぷっくりと、膨らませた唇。
大きくて、まん丸い、瞳。

まるで幼い子供のような顔で、
      顔中に不服を表したその娘こそ・・・
そう。
さきほど、『なぜか』男達の目を釘付けにしてしまった罪な女・・

   チャン・ボジン・・である。

「おっ!!!嬢さま!!!!!
   顔を!!!!!!お隠しくださいませっ!!!!!!」

ますます慌ててその籠の扉を閉めようとした侍女。
「ちょっ!!!!
   待って!!!息!!!!
  息ぐらいさせてくれ・・」

・・・・・?
どこか・・
  その娘の言葉に違和感を感じる・・。

「お嬢様っ!!!!!!」
侍女は、その娘から出た言葉を遮るよう、
   侍女が、慌てて扉を容赦なく、閉めた。
「・・・・・・。」
ようやく黙った扉の先へと向かい、

「お嬢様っ!!!!
   いいんですか??あの約束を破って・・・
もしこのことが誰かの耳にでも触れたらこの結婚は・・・」

   声を潜めて囁く侍女。

「・・・・・・・。」
そこまで聞くと
   ようやく扉の中からは、声が聞こえなくなった。

ふぅ・・・
   従者の担ぐ籠の横に寄り添って歩く侍女が、
     少しだけ、すまなそうな目で、その籠を見て息を吐いたが、
考え直すように頭を振ると、その目を、また前へと戻した。
その時
「『こ・の・こと』・・・て???」
楽しげな声が、
  侍女の耳元で、聞こえてきた。
「っ!!!!!!!???????」
急に聞こえた声に、
   腰を抜かしそうに驚き、息を吸って倒れかけた侍女・・・
「おっと・・!」
倒れかけた侍女の肩を、
  慣れた手つきで優しく支えると、
に~~~~っこりと、笑った先ほどからこの籠を付けてきた・・男・・。

「イム・ジャンホ様っ!!!!!!」
侍女が、支えられた身体を慌ててジャンホの手から離すと、
   声高に、叫んだ。
~~
イム・ジャンホ・・・

その侍女の言葉に・・
  籠の中で、しまったとばかりに、目を閉じたボジン。

きゅっと唇を噛み締め、身を縮めたが・・・
「いけませんっ!!!!
   何をするのです!!!!!いくらパク・キュ様のご旧友、イム・ジャンホ様でも無礼ですよ!!!!」
その、侍女の悲痛なくらいの声と共に・・

さっ・・・・

薄暗かった籠の中に、
   扉に掛けられた形良い長い指とともに・・・光が差し込んだ。
~~
ぷっ!

   っく!!!

中を覗いたジャンホが、
   声を殺すようにして口先に拳を当てると、吹き出して笑った。
「・・・・・。」
ぷくっとした唇は、予想していた通り尖っており、
   扉の外・・つまりはジャンホを見る大きく愛くるしい目は、
      『警戒』まるでその字を示しているかのように、急に現れた目の前の男を睨んでいる。
「よぉ?

   ボジン嬢♪」
そんなボジンにも一つも憶することなく、
  ジャンホが高い背を屈めると、
     籠の屋根に手を置き、笠(カッ)をずらしてその顔を扉から、覗きこんだ。

「・・・・・一体・・何の用です?」
背を伸ばし、つんとそっぽを向いたボジンが、
  ぽそぽそと、澄ました声で、聞いた。

高貴な両班の令嬢にふさわしく、
     大きすぎず、小さすぎず、澄ました、声だった。

その様子に、またも可笑しさが止められないジャンホがからから笑った。
はははっははっ!
笑いが止まらないほどおかしいのか、
   頬を何とか抑えつつさらにその扉を覗き込んだジャンホ。

むう。
ボジンの目は、もうジャンホは見ておらず、ぷっくりした唇をさらに尖らせて、
   顔を背けるようにして、扉を閉めようとした。
のに、
  長い指が邪魔で、閉まらない。
ぐぐぐ。
力を入れて、静かに抵抗をしていたが、
「おいおいおいおい・・・チャン・ボジン?

  俺とお前の間だってのに、
    いつからそんなに警戒してくれるようになったんだ?」
警戒、されているというのに、
   どこまでも嬉しそうに笑うジャンホ。
に、
 先ほどからジャンホの登場に、籠の行先に困っていた従者に代わって、
    侍女がまた、口を挟んだ。

「あなた様が婚約者のおられる身であられるボジン様へとそうも馴れ馴れしいので、

   こんなにも警戒なされているんですっ!!!!!」
ジャンホを押しやり、
    ジャンホの方は見ないよう、扉を閉めた侍女。

だが、
「・・・・・。」
気を害したように目と口を開いたジャンホが、
「この女っ!!!!
   侍女だというのに無礼な!!!ボジンのお付きだからと今まで我慢していればっ!!!!」
突然、声を荒げらた。

その瞬間・・・

「っ!!???
  何言ってんだ!!??やぁっ!!!!イム・ジャンホ!!!!!

 今なんて言ったんだ!!!!!???
   変わった奴だとは前から思ってたけど、
     アンタがそんなひどい奴だとは思ってなかったのに!!!!!」

勢いよく、扉が開いて、今にも飛び出さんばかりに、
    今まで慎ましかったボジンが、身を乗り出してきた。

そんなボジンの目の前・・

はぁぁぁぁ~~~~・・・
思い切り、呆れ果てたようにため息を吐いた侍女に・・
  にやにやと、満面の笑みでほくそ笑んだような・・・ジャンホ。

「・・・・・・。」

二人の様子に・・・
   ぱちくりと、大きな、長いまつ毛に沿われた目を瞬かせたボジン。

「お嬢様っ!!
毎度毎度、手は変えてはいますが同じような手に引っかかって!!!もう!!」

侍女が、目を閉じて、思い切り、叫び、
  ボジンを輿の奥へと押しやると、思い切り扉を閉めた。

「早く出発して!!」
侍女が叫びついでに指示を出すと、
従者が、ただ・・・重苦しい雰囲気に包まれた籠の周囲は見ぬように、
  また、前へと進み始めた。

目は互いにおどおどと、重苦しい雰囲気を悟ってはいたが、
   予め伝えられた道通りの、道なき道を通り・・
それから・・・指定通りの・・場所へと向かった。

その籠に付きそう・・
   一人の侍女と・・・

飄々と笑顔のまま、腕を肩先に上げ、懲りずにその後ろを付いて歩く・・・
    イム・ジャンホ。

あれから・・しばらくの無言のまま歩いては来たものの、
  ついに、耐え切れなくなった侍女が、言葉を出した。
「どこまでついてこられるつもりですか・・・?」
静かに出した言葉だが、声には怒りが込められていた。

「ん?
  もちろん。お前らの行く先までさ。」

さも、当然と言わんばかりに答えたジャンホ・・。

「はぁっ!!!!」
わざとらしくため息を作って吐き出した侍女が、ジャンホを無視するようにして、
     脚を速めるよう従者を促したが・・

「まぁ・・もちろんどこへ行くかは分かってるから、
   俺が先を急いでもいいのだが・・。」
耳をほじってふっとその指先に息吹きかけつつ、ジャンホが、言った。

それから、にっこりと、侍女の方を細めた目で見たジャンホ。

「・・・・・・っ!!!」
侍女は、腹立たしげに速めた脚を止めると、
「・・・また、叱られますよ!?」
悔し紛れにそう言ったが、
「ん?
  あぁ♪そうだなぁ(笑)」
まったく、懲りてない様子で、ジャンホが呑気に笑ってそう言った。

もう!!ぶつぶつと文句を言う侍女の横、
  涼し気なジャンホの目は、静かに閉められた扉を見つめた。
「・・・・・・。」
ここまでうるさく言っても、
   聞きたくて仕方のない声は、籠の中に消えたまま、聞こえてはこない。
「・・・・・。」
面白くなさそうに、口をそっと尖らせて、その籠を見ていたジャンホが、
     侍女へと細めた目を向けると、声を低くして言った。
「今日こそ聞かせてもらう。
  なぜボジンの素性が謎のままにされているのか。

なぜ、ボジンが誰の前でも喋ってはいけないのか。

なぜ、ボジンがこうして身を潜めて生活せねばならぬのか!!」
ジャンホの目は、先程とは違って鋭く、
   さきほどのからかう目とは全く違い、まるで、隠す侍女の心中を覗き込もうとしているようであった。

それから・・責めているようでもあり・・
   侍女は、慌てて目を伏せた。
「このことがバレたらこの結婚は?

    この結婚は・・なんだ?
破談にでもなるというのか??」
ジャンホの声が、先程のその言葉に・・
         いつもよりもさらに詰め寄ってくる・・。
「・・・・。」
ジャンホの強い口ぶりにも関わらず、
   侍女からは、いつもと同様、ジャンホの問いに対する返答は何もなかった。

  
ジャンホの目が鋭くまだ、その籠と侍女を睨み見ている中、
 従者は懐から札を出すと、

大きな塀に囲まれた・・裏門・・を守る兵へと、その札を、見せた。

ギギ・・・
   がっちりとした木の扉が開かれると・・
     ジャンホの目が、その扉の先へと、向かった。

ー義禁府・・・・

国の大罪を扱う、重々しい場所・・・

ジャンホは門の前で立ち止まると、その大きな門を見上げて、その目を細めた。

ボジンの乗せられた籠は、するりと難なくその門の中へと入り・・
 その籠が入るなり、
   数名の羅将たちが、急いでその籠を取り巻いた。

後ろから、懐からさっと札を出すと、ついて入ったジャンホ。

目の前の籠の前で、一斉に頭を下げた羅将たちが見えた。
・・・と・・・
  その後から・・現れた一人の・・男・・・

帽子に派手な飾りのついた、義禁府都事。
男が、籠の前に着くなり、
  ぺこりとその長身を、曲げた。

その時、ジャンホには、なかなか開かなかった籠の扉が、そっと開いた。

扉が開いたことに、ぎょっとした侍女はさておき・・・
じっと、黙ってそんな籠の開いた扉と、
   頭を下げた都事を睨み見たジャンホ。

「判義禁府事様がお待ちです。」
都事がそう、籠の中のボジンに向かって、言った。

扉から覗いた顔が、
    にっこりと、大きな目を輝かせてその都事へと、笑いかけたのが、ジャンホの目に見えた。
途端に・・・
  頭を下げていた羅将たちの目が、とろんと細められるのも・・・。
~~

物言わぬこの・・謎の美女こそ・・
   今の王も一目を置いているこの義禁府の長・・・

判義禁府事様の・・
     愛娘・・・チャン・ボジンなのだ・・・。

その美しさ故・・

  その、寡黙さゆえに・・

今まで深窓の令嬢ふさわしく、屋敷の奥の奥に隠されていたという。

そのため、その存在さえ、知られてはいなかったと・・いう。

判義禁府事様がどうしても人目を避けさせたいが故に、
     未だにその姿を人目にさらさぬように隠してきたというのだ。


だがようやく・・
   娘自身が外の世界を知りたいと言い始めたというから、最近になり、外出をお許しになられたと・・

それもまた・・
   あくまで羅将たちの中で交わされた、勝手な憶測なのであるが・・。

この娘の姿が、あぁも街の中でも謎に包まれているのにも、
      理由があった。

この、重く固い門の中・・
   義禁府という大きな組織によって、外出した娘の素性も、生い立ちも、行き先も、屋敷も、

その全てが・・・
    謎としていられるよう、守られ、隠されていたから・・なのである・・。

もちろん、屋敷は別にある。

だが・・・それは誰も知らない。
   義禁府の羅将たちでさえ・・
     そして、こうしてボジン自身を知っている、イム・ジャンホでさえも・・・。
~~
「・・・・・・。」
何も言葉を出さぬまま、頭を下げた都事へと、 
   にっこりと笑ったあと、また、静かに扉を閉めたボジン。

そんなボジンの様子に・・
  頭を下げた目が、ちらりといたずらっぽく上がり・・
    口の端をわざと上げた都事。

そんな都事の隠れた笑みを見つめたボジンが、
      唇をぷくりと、また尖らせて、扉を閉めた。

ボジンの扉が閉められると、その籠は、義禁府内奥へと、進んでいった。


後に残された都事・・。
  ちらりと、呆れたように、自身と同じくらい長身の、籠についてきた男、を、見た。

が、見ぬふりをして、籠について行こうとしたところ・・
   その肩を、男によって、捕まれた。

「パク・キュ。久しぶりだな。」
羅将に追い払われかけた男が、
    肩を掴んだまま、気にも止めない様子でそう言うと、
「なんの用だ?イム・ジャンホ・・・」
呆れたように細めた目でジャンホを見たあと、
   慌てて駆け寄ろうとして来た羅将へと、
                心配は無用だと、目で指示した。

「いや、
  今街中で噂の美女を追ってきたら・・ここに着いて・・・」
悪びれる様子もなく、
   笑ってそう答えたジャンホ。

「そうか。

   ならご苦労。帰ってくれ。」
ジャンホに、背を向けたキュだったが・・・

「ボジンの存在が謎なままなのはどうしてだ?
   今日も教えないつもりか??

アイツが喋らないのは・・どうしてだ?」

ジャンホの鋭い言葉が、
   その背にぶつけられた。

「・・・・・。」
無言のまま立ち去ろうとしたキュだったが・・・

「『このことを誰かが知ったら・・
     この結婚は破談になる』とか・・・?」
ジャンホの言葉が、
        続いた・・。

その言葉に・・

「っ!!???」

目を見開いて振り返ったパク・キュ。

「・・・・・・。」
首を少しひねり・・
   口元を、そっと上げたジャンホが・・・
 意味ありげに笑って、その目を細めた。

「・・・・・・・。」
目を細めてそんなジャンホを見た・・キュ・・。

「破談に・・・
    ・・・なるんだな?」

にやりと笑ったジャンホが・・・
    ますますその口角を上げて笑うと、

ボジンの去った方向へと、ジャンホを凝視したままのキュを通り過ぎ、
           立ち止まったままのキュを置いて、歩いて行った。

「おいっ!!!」
止めようと慌ててその肩を掴んだキュだったが・・・
にっこりと笑ったジャンホが、その手を払った。

「俺は俺の用があるんだ。

    判義禁府事様に・・。」
ジャンホは静かにそう言うと、
             そのまま、歩いて行った。
「・・・・・・・。」
呆然と、ただ、そんなジャンホの後ろ姿を見ていたキュ。

その手が・・
  ぎゅっと・・握り締められた。
**********************************
いつもこんな不定期な場所へと来てくださってありがとうございます。
   あったかくなったのに、また急に寒くなったり・・お身体どうですか?
大好きな『タムナ』から楽しんでいただけるよう、
  ひとつ、お話を♪

これ、未完成だったんですね!!すみません!!!
今日から続けて最後まで突っ走ります☆
よろしかったら、また一休みしに来てくださいね♪

ではでは~~~♪♪
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~ Comment ~

のあさん、こんばんは

タムナのお話、嬉しいです💕
キュとジャンホのボジンをめぐるやり取りにハラハラしてます。

更新をありがとうございました。
続きを楽しみにしてます。

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