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☆番外編の番外編~コロのお話

☆超短編☆『それは誰も気付かないけれど・・』後

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前を歩く母の足が、
     いつもよりも早く感じる。

それに、時折ジェシンへと向く下人たちの視線が
 どうにも落ち着かず、
   ジェシンは『ゆっくりと』歩いてみえるよう、わざと歩幅を縮めてみたりもした。

が、普段、ぼぅ・・と、時折どこか違う世界にいくのではと心配になる母なのに、
  こういう時だけは、ジェシンの足が遅いと、ちらりとこちらを見てくる・・。

ーただ、寝込んだガキを見に行くだけだ。
    何を今さら戸惑うことがあるのか。初めて入る部屋でもないというのに・・。
自分でそう、納得させると、
っん!!
  ごほっ!!
手の甲を口元にあて、何度か咳払いしてみたが、
   胸の辺りに感じる、変な引っかかりは取れそうになかった。

「何をしているの?
   ほら、こちらにいらっしゃい。」
誰もが知る、暴れ馬の異名を持つ桀驁(コロ)・・
    唇を突き出した、大きな息子に向かって、まるで小さな子を急かすかのように夫人が言うと、

ふぅぅぅぅ・・・・
息を吐きながら、頭をがしがし掻いた後、
     諦めたかのように、ジェシンも、夫人の待つ、嫁の部屋までいつもの大股で歩いて行った。

嫁の部屋では、綺麗な刺繍のある布団をこっぽりとかぶって、
    呑気に寝息を立てる『嫁』の姿があった。

つるつるの額に、大きな目を隠した長い睫。
   子どものように(と言うか、子供にしか見えない)寝息をたてている、口元・・。

じっと、その顔を見たジェシンだったが、
  っく!
 なぜだか。急にしゃっくりが出てきそうになり・・
   驚いたようにその口を拳で押さえたジェシン。

「は・・母上、っく!あの・・俺は・・ぃっく!」
  部屋の中に入るのを躊躇うように入り口で母に呼びかけたが、

「しっ!
   あのね。
 あなたは知らないでしょうけどね、
      誰でも女性は経験するものなのよ。

 初めてのことでね、体調がよくないの。
 久しぶりに会えてうれしいのは分かるけれど、
     できればまだ、起こさないでいてあげてね。」
母が、ジェシンの方が子供であるかのような口調で、
   まるで邪魔しないで、とばかりに、ジェシンの声を咎めた。

その言葉に、
  口を尖らせると、不満げに頷いたジェシン・・。
「だっ!だから・・
   別に俺がコイツの寝顔なんぞ拝むためにここまで来たくて来たわけじゃないって!っく!」
あぁ!くそっ!

ジェシンが拳で口を押えながら文句を呟いたが・・
  その声は、寝ているダウンには聞こえないくらい小さかった。

「・・・・・。」
全くジェシンの言葉など聞いていないかのように、
   嫁の額をなでると、優しく布団の上から、腹をさすってやる母の姿・・。

ジェシンは黙って、そんな母の姿を見つめた。

今の世の中、どこにこのように嫁に尽くす義母がいるだろう・・。
普段から、人一倍、ゆっくりとした時間を過ごし、
  ジェシンの姿すら、見失うのではないかと、心配することもあるというのに・・

時の流れもないように、
 ゆっくりと、ゆっくりと、嫁を労わる母の姿は、なぜだか懐かしくて。
   なぜだか、嬉しくて。

ジェシンは、自分の口元が、
   いつの間にか、少しだけ、上に上がっていることも気付かぬまま、
     じっと、そんな二人を見ていた。

すると急に、立ち上がってジェシンの方へと下がってきた母。
ジェシンと目が合うなり、
「さ。
  私は旦那様にお茶を入れてくるから。
 あなたはここで嫁を見ておやり。
    身体をさすってやると、楽だから。」
そう言うと、さっさと呆然としたジェシンの横、去って行ってしまった。

「え・・
  おい・・!!」
気付くと、その夫人の声に、
   下女たちも、礼をしながら立ち去っていく・・。

「・・・・・・・・・っ!!!!??」
いきなり、一人その場に残されてしまったジェシンが部屋から外を慌てて見ても、
   不思議な程、辺りには誰もいなくなっていた。

「・・・まじかよ・・」
呟いたジェシンの耳に、
「・・・・・ん・・・・・」
ダウンの声が聞こえた。

っどっく!!!!!!
やましいことは何もしていないのに、飛び跳ねた心臓にぎくりと身体を固めると、
「っごほんっ!!
   あー・・俺はだから・・
    帰ったらお前がだな・・」
自分でも訳の分からぬ言い訳を探しつつ、振り返ったジェシン。

ダウンは、まだ眠った様子で、少しだけ体制を変え、
   その眉間には、苦しさを表すかのように、くっきりと皺が寄っていた。

「・・・・・。
   寝てんのか?・・ひく・・」
小首を傾げて見ながら、
    また、口を押えた。
ーなんでコイツ相手にしゃっくりが出る・・?!

考えると、胸がざわざわするようで、
  どんどんっ!!!!強く、そんな胸を叩いてみた。

ー大体俺がコイツを女だと・・・
そこまで頭で呟いてみたとき・・
   辛そうな、ダウンの顔が、目に入ってきた。

ひっく・・。
こんなにも間近に、じっと見るのは、
   初めてだった。

すると、知っている顔なのにも関わらず、
   どこか、知らない顔にも、見えてきた。

どんな時でも真っ直ぐに見てくる疑いを知らない大きな目は、
       今は閉じられ、その奥にある大きな黒い目は、長い睫に隠されている。

ふっくらと子供らしく柔らかそうに紅かった頬は、
  今はいつの間にかその形を変え、柔らかそうな肌はそのまま、
            少しだけ、小さくなったようだった。
   ・・・っく・・。
小さくつんとした鼻も、
   いつの間にやら、その顔の中、高く整って見えた。

元気で優しい弧を描く眉は今は険しくその間には深い皺をよせ、
   もともと白かった肌は、
     今は青白く見えた。
 ぃっく・・。
そして・・
  ジェシンの目が、ぼぉ・・とふっくらとした、唇へと降りた時・・

『あの子も大人になったのですよ』
さっきの母の言葉が急に浮かぶと、
    ぶわわわわ・・
  また、何とも言えぬ心地悪さが身体を突き抜け、
     途端にジェシンの頬がカッと熱くなった気がした。

ひっく!!
ーなんなんだ!!??
   ぃっく!!
何も知らずに眠っているダウンの前、
    ジェシン一人が、真っ赤になった。

口を押さえ、
   必死にしゃっくりを隠そうとするジェシン・・。

ー俺は気が触れたのか?!

がばっと立ち上がり、
   その場から立ち去ろうとしたジェシンだったが・・
「った!」
眠っているダウンが、
   腹を押えるように身体を丸めたのが見えた。

ー・・・痛いのか?

踵を返して、一歩出した脚を止め
「・・・・・。」
じっと、寝てる様子を見たジェシン・・。

『身体をさすってやると、楽だから』
母の言葉を思い出すと・・
    自分の固い、大きな手のひらを見た。
それから
「~~~~~~~っ」
どうにも、苦しげに身体を曲げて横になっているダウンを見ると、
   はぁ・・・
その横にどっかりと座り直し・・

恐る恐る・・
   その手を、布団をかぶったダウンの丸まった背の上に乗せようと・・
 乗せようと・・・
     ぐぐ・・・
  震えて頑なに近づこうとしない自分の手を・・

必死に目を閉じ、ぐっと力を入れると、
    ようやく、そっと・・その背に置くことができた。

恐る恐るダウンの様子を見たジェシン。

ダウンは全く目を覚ます様子もなく、
   ただ、丸まったままその肩を揺らす・・。

ほ。
ジェシンもまた、肩の力を抜くと、
  ゆっくりゆっくりと、さっき、母がしていたように、その手を優しく布団の山の上、なぞってみた。

すぅ・・。
何度かさすってやると、
   布団の固い山が、少し緩み、柔らかな息を吐き出した様子が見えた。

また、ジェシンの口の端が優しくあがった。

優しく、
  優しく、
普段、怪力ですぐに壊してしまう手を、そっと動かす。

壊さぬよう、
   辛さが消えるよう・・

ふと、顔を見ているのが気恥ずかしくなり、
  目を逸らしたジェシン。
すぐ横にある、卓上に、
   たくさんの紙を見つけた。
「・・・・・。」
そっと、その紙に触れたジェシン・・。

っく・・
すると、突然、
  眠っているダウンの手が、ジェシンのパジ(ズボン)に触れ、
     きゅっと握りしめた。

・・・っ!!!?????
どっき!!!!!
  ジェシンの胸の奥が、また、大きく跳ねた。
その瞬間・・
「・・・・・き・・・」
ジェシンの目には、
   そのふっくらとした唇が、ふっと、動いたのが見えた。 
~~
~~
うっすらと目を開けると・・
   優しい義母の姿があった。

「お義母さま・・。」
ほっとしたように、
   腹に手を当てつつゆっくりと、起き上ったダウン。
肩を優しくさすってくれる義母の手に触れ、
     そっと微笑みかけながら、
「もしかして、
   ずっとついていてくださったんですか?」
ダウンが笑った。
「・・・・・。」
少しだけ、寂しそうに笑った義母。
「身体はどう?
   辛くはない?」
その言葉に、
「はい。
   お義母さまがいてくださったので、すっかりよくなったみたいです♪」
元気に笑って見せたダウン。

「そう?
  ならよかったわ。

今日はジェシンが帰ってきていたのだけどね・・。
  どうも、さっき帰ってしまったみたいなの。
今日はお父様にだけ会いに来たようね。愛想がないんだから・・。
   ほら。あなたはまだ休んでいて。

食べられるなら、温かいものをすぐに用意させるわ。」
夫人が立ち上がると、
   ゆっくりと部屋から出ていった。

「・・・・。
なんだぁ・・。旦那様・・帰ってきてたなんて・・。」
さっきまで大人びて見えたダウンの顔が、
   しゅんと、また子供のように膨らみ、それから項垂れた。
「なんでいつも私に会わずに帰っちゃうの?
   私だって妻なのに。
 もう立派な、妻になれるのに・・!」
言った後、
   きゃーーーーーーーーーーー!!!!!!!!
一人で、布団を頭までかぶるとばたばたと脚を暴れさせた。

今も『妻』あるダウンだが、
   『妻』が、どのようにしたら『妻』になれるのか、まだ分からない。

でも、皆が確かに『おめでとうございます♪』と、嬉しそうに言い、
  下人たちも、
『もう誰が何と言っても、若奥様は立派なムン家の妻の務めが果たせます!』
などと言っていた。それは、この痛みの原因は『妻』として、何か合格だということだ。

旦那様が帰ってきていたというのにすっかり寝てしまった自分自身を責めつつも、
   さっき、とてもいい夢を見たことも、思い出した。

目を上げると優しい顔の、
   誰よりもかっこいい旦那様がいて・・

初めて、優しく笑いかけてくれた・・。
  なのに、すぐに去って行こうとするから・・・
だから、『大好き!!!』って、抱き付きたかったのに・・
   そこで、夢は終わってしまったのだ・・。思い出せない。

ダウンは、なんだか損した気分になり、
  ふと、卓上にある、自分の練習してきた紙を見た。


紙が、一枚足りない。

探して見てみると、
  卓の下に、くしゃっと丸まった紙が一枚、転がっていた。

それを丁寧に広げてみたダウン・・。

桃之夭夭、灼灼其華。        
之子于歸、宜其室家。
桃之夭夭、有蕡其實。
之子于歸、宜其家室。
桃之夭夭、其葉蓁蓁。
之子于歸、宜其家人。

(桃は若々しく、その花は燃えるよう
そんな桃の花の如くの美しさを有する女の子があなたのお家に嫁したら、
きっと素晴らしい嫁として家門が栄えることだろう。
桃は若々しく、その実はふっくらしている。
そんな桃の実のように可憐だけれど溌剌と元気な娘っ子が嫁いだならば、きっと夫婦の間が巧くいく事だろう。
桃は若々しく、その葉がふさふさとしている
そんな桃の葉のような豊穣さを持った女の子があなたの家に嫁したなら、きっと家人ひいては一門にとって、真の慶事となる事だろう。(現代語訳))
 
あまり揃っていない、ダウンの字だ。
  知った瞬間、胸がどきどきして、練習した詩だ。
いつか、旦那様と約束した、詩のやりとりができるための、練習だ。
だが、
  なぜそれが、丸められていたのか、ダウンは首を傾げた。

そして、ダウンが、ちらりと、
  その紙の裏を見た時・・・

ダウンの胸が、大きく鳴った!

!!!!!
思わず、痛みも忘れて立ち上がり、
   走って庭へ出たダウン・・。

すると、
   ちょうど、門から出ていく様子のジェシンが見えて・・

「旦那様!!!!」
ダウンが、叫んだ。

「!!!????」
肩をぴくりとさせたものの、
   振り向かないジェシンに焦ったダウンが、思い切り庭を駆けて行った。

「おい!」
今まで顔色悪く寝ていたというのに、
  自分に向かって突進してくるガキに、振り返った時

「旦那様!
   帰ってきてください!!!
いつでも!!!」
ダウンが抱き付いて、
   そう言って、叫んだ。
「私は、旦那様がお嫌と言うのなら、
   大きくもなりたくありません。
 今以上何も、望みません!」
ダウンの言葉に、
  ジェシンが何か思い当たることがあるかのように顔を逸らすと、
    片手で自身の口を押えた。

「私は・・
  何があっても旦那様を怖くなんてなりませんし、
    離れてなんて、いきません!!!!!」
ぎゅっと目を閉じると、
   涙目でそう訴える、目の前の小さなガキ・・・。

いや・・
  少しは、背も伸びたか・・。

ジェシンは、小さく呆れたように・・いや、照れたように息を吐くと、
「そういう意味じゃない。」
小さな声で、言った。

「・・・・・え?」
べそをかいたように涙声で大きな目を上げたダウン・・・

どっきん!!!!!!
一瞬・・
  旦那様の口がくっつきそうなほど、近く見えて、目をくりっと大きく見開いた。

「っく!(笑)」
そんなダウンの様子に、おかしそうに笑ったジェシン。

「あぁ、そうか。怖がるな。
  最初からお前は俺が怖くないようだったからな」
ジェシンが笑った。
  その顔は、からかっているようで、
     嬉しそうに笑っているようにも、見えた。

??
「はい!!
   絶対絶対!!怖がったりなんてしません!!」
ダウンが言えば言うほど、
「っは!(笑)」
おかしそうに笑うジェシン。

???
きょとんとそんなジェシンを見上げるダウンの手は、
  しっかりと、ジェシンの腕を握りしめていた。
とく・・とく・・とく・・!!
  ダウンの心臓はいつも、ジェシンを見ると、音を変える。
「旦那様は、
    優しいじゃないですか。」
ぽつりと、
  ダウンの言った瞬間・・・

っば!!!!
急に、ジェシンの大きな手がダウンを引き離し、
「っは!!
   ばぁか。」
いつものように(?)そう、ダウンを子ども扱いしながらも、
    ひっく!!
 逃げるように、去って行った。

???
ダウンは、手に持った紙を胸元で握りしめながら、
   逃げるように去るジェシンの後ろ姿を、じっと見つめた。

ダウンが抱きしめた紙には、
   ダウンより、数倍汚い整っていない文字で、文が書かれていた。

      あまり焦って大きくなるな。
         俺がお前についていけぬ。
      あまり急いで大人になるな。
         いつかお前は俺を恐れるかもしれないから。
      あまり俺を、大人と見るな。
         俺には俺も、よくわからぬ。
      お前が俺の後を追うのも慣れないが、
         お前が俺を恐れて離れるかもしれないと思うと、
            どうしていいか、わからぬから。

ー私が旦那様から離れていくはずなんて、
     絶対ないのに・・・。

しくしくと、またお腹が痛み始めた。
すると、そこまで痛くはないのだが不思議と涙も一緒に出てきた。

会えたのは嬉しかったけれど、
   どうしてこんな手紙を書いたのかが、分からなかった。

・・・・


「~~~~~!!」
その場にしゃがみこんで、顔をひざにかくしたダウンの前
   影が覆いかぶさった。

「っく・・おい。」
「・・・・・・。」

「おい!」
「・・・・・・・。」
   ・・・ひく・・
「・・・どこか・・痛むのか?」
頭の上で聞こえるしゃっくりと・・ジェシンの声に・・

「・・・・痛いのです・・」
小さな声で答えたダウン。

ひっく・・。
「・・・・・。」
黙ったままいると、
   ジェシンも悩んでいるのか、立ったままそのままそこにいてくれるのが目に入った。

ーほら・・。
    旦那様は、どんなに子ども扱いしても、
       どんなに言葉は乱暴でも、
         優しいじゃないですか。           
 (・・・いやいや、儒生時代は半端なかったんですよ(笑)あ・・思わず(笑))

ダウンが目をそっと上げた時・・
  口元を押えつつ、じっとこっちを見ていたジェシンと目が合った。

合った目を、泳がせるジェシン・・。
もともと日に焼けて黒いその耳が赤いことなんて、
   ダウンにはわかるはずもない。

「い・・痛むなら、部屋で休め!
   なんでここまで来た!?」
ジェシンの言葉に・・
「だ・・だって・・!!
  帰ってきたのに会いに来てくれなかったと思った旦那様が、
      私が眠っている間にこんな手紙を置いていくから・・!!!」
思いのほか大きかったダウンの声に、
  慌ててその口を押えたジェシン。
「阿呆!
  てっ手紙じゃない!丸めて捨ててあったろう!!」
ジェシンが言うと、
「ひっく!
 わ・・私は旦那様の書かれた詩文も皆、
    丸めてあっても汚くても、全部、全部取っておきたいんです!!」
ついに、ダウンの大きな目からぼろりと大粒の涙がこぼれてきた。

「お・・おいっ!!」
まるでわけのわからないジェシン。
「私が旦那様を怖がるはずなんてないのに!
  そりゃ、最初は背も大きいし、顔も怖いし、声も言葉も怖くて・・
    怖かったけど・・・
 今は・・・」

そこまで言ったダウンの唇に、
   一瞬だけ、かする程度で・・なにか、あたたかで柔らかいものが、触れた。

「・・・・!!?????」
ぱちくりと、濡れた目を見開いたダウン。

細めた目で、そんなダウンを見たジェシンが
「怖くないか?っごほ!!」
咳払いしながら、ダウンに聞いた。
「・・・・・・・。」
放心状態のダウンだったが・・・
   はぁ・・
 呆れた様子で去って行こうとしたジェシンの裾を、ぎゅっと掴まえると、
「こっ!!
  怖くないです!!!!」
そう言いながら、
  ぎゅっと目を閉じた。
「・・・・・。」
目を細めて、首をひねったジェシン・・。
    の顔が、真っ赤に染まった。

ふっくらとした唇・・が、目に入ったからだ。
   まるで、もう一度口づけてくれと言わんばかりに・・・

ひっく!
   ひっく!!!!
また、出始めたしゃっくりと押えるべく自身の口を押えると、
   ジェシンは目を閉じたダウンの前、
     風のように走り去って行った。

「・・・・・・
   ・・・?」
そっと・・目を開けるとジェシンの姿はなく・・・・

「若奥さま~~~~!!!!
   若奥様!!いらっしゃった!!」
下女が、ダウンの元に来ると・・
  ダウンは、下女の姿など目に入っていないかのように一人、顔を手で押さえると、
「若奥様???」
下女が、
うふ・・
  うふふふふふ♪
両頬を両手で包み込んで、一人、笑いが止まらない様子のダウンを、
    それはそれは心配そうに、見ていた。

「・・・・大丈夫ですか?」
下女の言葉に・・
「私・・分かったわ!
  もしかしたら・・だけど・・・・

 もしかしたら・・きっと今、旦那様の『妻』になれたのかもしれない!!!」
唐突に言ったダウンの言葉に、
 ???
下女は、ただ、首をかしげるしかなかった。

************************************
すみません!!!!!!

 またもお約束破り・・予定になかったことが突然あったり色々と・・
   遅くなり、待っていただけていた方がいらっしゃいましたら、本当にごめんなさい~~~~!!!!!

楽しんでいただけたら嬉しいです♪♪

   
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~ Comment ~

更新ありがとうございます♪♪

ダウンちゃん&コロ、微笑ましいやり取りに
一人ニヤニヤして仕舞いました(≧∇≦)

手紙の文面からコロの不器用な優しさ、少しずつ少女から女性になっていくダウンちゃんへの戸惑いが溢れていて…

くしゃくしゃになった手紙を手に慌てて追い掛けて
「怖くない」と言い切るダウンちゃん…
どこまで手紙の真意を分かっているのか、いないのか(^w^)

いつまでも初々しいダウンちゃんでいて欲しいけれど、
身体は大人の準備を始めていて
気持ちも身体に追いつく日は、案外近いかも??

そんな二人を見守って下さっているお義母様、貴重な存在です、
待つ日々の続くダウンちゃんの救いにどれだけなっておられる事か(^w^)


のあさん、素敵なお話をありがとうございましたm(_ _)m

>なつやすみ3さん

ニヤニヤ!ごちそうさまです♪(笑)

ありがとうございます♪

しかし人の練習用紙勝手に使って丸めるのってどうなんでしょ(笑)
で、人の部屋にほっていくって(笑)
あはは★なんか、自分じゃ掃除しない両班ならではなんですかね(笑)

コロは・・戸惑っているのにも戸惑うほど、
気づいていそうで気づいていなさそうですが・・どうなんでしょう^^;難しい。
どこまで本当に気付いているのか想っているのか・・・ね(笑)

> いつまでも初々しいダウンちゃんでいて欲しいけれど、
> 身体は大人の準備を始めていて
> 気持ちも身体に追いつく日・・が近いのかもなんて、

わぁ♪なんか、素敵な表現です!
ありがとうございます!

そうですよね。私はダウンちゃんとコロのお話って、
ダウンちゃんとコロのときめきはもちろんですが、ダウンちゃんとお義母さまの関係に、
す~~~~っごく、きゅんきゅんきちゃうんです(笑)一話できちゃうくらい(笑)

まっすぐに、旦那様が好きなダウンちゃんと、
(まぁきっと、大人の好きとか近づきたい想いっていうのまではわかってないのかもしれないですが(笑))
過去のお兄様の事件もあってか、人よりもゆ~~~っくりの時間を過ごしていて、息子からも心配されるお義母さま。

息子であるジェシンはさ、会えば心配そうにするけれど、決して器用ではないじゃないですか。
それに、母のためにずっと屋敷にいるわけでもない。
でも、ダウンは、帰ってこないそんな「義母の息子」が大好きで、その姿を待ちつつ、
この時代に、子もできない、幼い、嫁らしくないダウンを、そんな嫁を、
 誰より支えてくれているのは、義母なんですよね。

なんか、言うのがへたくそですが^^;
でも、自然で、本当の親子よりも、なんだか深くて。
こんな二人の関係が、大好きです♪

初めての‥

更新ありがとうございます!!!

すごくよかったです!!! きゅんきゅん♪しました!!( ´艸`) 初めての二人の詩のやりとり‥の練習かな?

特に、ジェシンの手紙のところがよくて、何度も読んでしまいました!(≧∀≦) そして初めてのちゅ♪ 内心、きゃ~きゃ~言いながら読みました(笑)

また楽しみにしています!!!

そして動画、わざわざ見つけてくださったのですね!諦めていたので感激です!! これで見れます!楽しみ~♪

本当にいつもありがとうございます!!!(○´∀`○)

>Kouさん

すごくよかったですか!!! 
きゅんきゅん♪ごちそうさまです♪(笑)

楽しんでいただけたらとても嬉しいです♪久しぶりに、こういうの、楽しいですね(笑)

次は何をアップしようかとか、たまった記事をにらめっこしてます(笑)

ジェシンの手紙・・あはははは☆しわくちゃにしちゃってましたがね(笑)

動画、楽しんでください~♪英語字幕もついているはずなので!!
日本語訳をつけれる何か、があるようですね。。やってみれたら個人的にだけ公開とかできるのかな~・・なんて最近調べ始めたんですが、のあ、機械音痴で全くわからず。

こちらこそ♪いつも楽しいです♪本当にいつもありがとうございます!!!

とっても良かったです!!

のあさん、こんにちは。
大好きなダウンちゃんのお話ありがとうございます。
だんだん大人の女性になっていくダウンちゃんに
コロの戸惑いや心境も今後どうなるのかとっても楽しみです。
やはりのあさん、最高です。

>うめちゃんさん

こんにちは♪
やだー(笑)(笑)どんだけ舞い上がってんのってほど、嬉しかったです(笑)
喜んでいただけてよかったです(笑)

ダウンちゃんとコロのお話、前も言ったけど、甘くなると思います(笑)
なんだろ・・コロも『ツンデレ』ではないというか・・ほら、なんというか・・
『背伸び・・』の方で、また楽しんでいただけたら嬉しいです♪♪

適当に次は違うお話の前~~のお話を埋めていこうかなと思ってますが^^;
ゆっくりゆっくり、亀のごとく、すすませていただけたらと思うので、それなり~に、
カフェ、暇だったら来てみてください(笑)

ありがとうございました♪

何度も読み返してしまいました
꒰ღ˘◡˘ற꒱
最後、掠るような接吻ですよね・・なんとプラトニックな照笑 ダウンちゃんは旦那様の指す恐れるって真意・・どこまで分かってるのかな(*//艸//)♡
コロ❤︎ダウンちゃんの甘々・・楽しみで震えてしまうっ(⸝⸝˃̶͈ ૢ ૢ˂̶͈⸝⸝)
ユニへの想いは切なすぎるくらい報われなかったので、のあさんに幸せにしてもらうんだよ‼︎コロ舎兄(苦笑)

>hiinatさん

何度も(笑)なんて、ありがとうございます!!
気に入っていただけたなら嬉しいです(笑)無駄な妄想劇が(笑)

最後、掠るような接吻(笑)あはははは!文字にするとどきっとしますね!
ダウンちゃん、残念ながら分かってないでしょうね~☆ここでは(笑)

コロ❤︎ダウンちゃんの甘々・・また、いつの間にか更新します(笑)
無駄な妄想劇だけは、続くもので(笑)それを文字にするのに時間がかかるっていう・・ね。

コロ、幸せ、どんな風に感じていけるのか、コロ編の本編?が、『背伸び・・』になるのですが、
楽しんでいただけるよう、頑張りますね♪

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>hiinatさん

あはははは(笑)ありがとうございます(笑)
無駄ではありませんか(笑)
てか!!hiinatさんの妄想がとても面白かったです(笑)リアルだし(笑)あはははは!

妄想族ですね!!そして初夜を迎えちゃうのね(笑)きゃーーーーー(笑)(笑)

そこまで、が、のあの妄想劇は長いんですが(笑)
頑張ります(笑)
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