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☆番外編の番外編~コロのお話

☆超短編☆『拝啓。旦那様を好きになったら、どうしたらいいですか?』上

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「あっ!!」
ダウンのくりっとした目がさらにぱっちりと見開かれ、
    見慣れた庭に、一人の人物を、見つけた。
手には、義母に頼まれた花筒に水をあふれんばかりに入れていたのだが、
「旦那様(ソバンニム)っ!!」
思わず叫ぶと、
   姿の見えた方へと、廊下を突っ切って走った。

ばちゃばちゃと手に持った花筒からは水が零れ落ち、
   手や袖、  
     ダウンが走った後の廊下に、水の道を作る。

「っきゃ!!」
通りがかった下女がダウンの勢いに驚くと、
  ダウンはあたあたと、つい今しがた夫の姿が見えた庭先からは目を離さぬようにしつつ、
「ごっ!ごめんね!!
  これっ!あのっ!!お義母さまのお部屋へお持ちして!!
 そっそれから、
   私はすぐに後から参りますって、伝えてねっ!!」
ほぼ、勢い任せにその下女へと花筒を渡し、
  今度は遠慮なく、庭へと向かって走って行った。

~~
庭先へと出ると、
  先ほどジェシンの姿が見えた場所にはもう、誰もいなかった。

広い庭には、ダウンの実家とは違う木々が植えられ、
   それらは乱れることなく、きっちりと手入れされている。
いつも見ている、庭。

「あれぇ??
  今、旦那様(ソバンニム)の姿が見えたと思ったのに・・」
きょろきょろ見回してみても、ジェシンの姿は見えない。

庭から見えるジェシンの部屋も、
   いつも、毎日、ずっと、ダウンが見ている通り、人が入った気配もない。

ダウンはひとしきり見渡して、隠れた場所がないか探しても見たが、 
  肩を落とすと、ため息をついた。
「今日・・この屋敷に来てらしたんだ・・。
   この間も会えなかったのに・・一度くらい、自分の妻の顔を見てから帰ってもいいのに・・。」
ダウンは、夫に言えない言葉を、
   唇を尖らせてつい、こぼしてみた。

地面だけを見ていると、じわりと涙が落ちてきそうになって、
   つい、地べたへとしゃがみこんだ。

     『文 在 信』
落ちていた枝を拾うと、
 固い土に、一文字一文字、
       覚えた夫の名前を書いてみる。

夫の名前の字を、教えてもらった日から、
  まるで、秘密を知った瞬間のように、胸が騒いだ。

ぎこちなく握る筆で、
   そっと、閉ざしきった部屋で、何度も何度も、紙に書いた。

書いてみると不思議と、
   胸がドキドキして、名前を書くだけで、恥ずかしくなった。
 そこに彼がいるような気になったから・・。

それで、夫のいない間、何度も何度も、練習を理由に、勝手に紙の上に彼の名前を書いてみたりした。

    『文 在 信』
だから、ダウンの中で、この三文字は、
  他のどの漢字よりも身近で、上手に書けるようになった。

だが、固い土の上に彫ったその字は、下手くそで、
   冷たくって、どきどきするどころか、知らない人みたいに思えてきた。

「もう・・。」
胸が、もやもやする。

さっき見つけた時は、 
    飛び出しそうに跳ねたのに、今は、奥の方で、渦巻くように、胸が痛い。

だから、そんなぐちゃぐちゃを晴らすように、
  今度は枝で、その名を消すように、ぐちゃぐちゃと線を引いた。

そうしたら、すっきりするかと思ったのに、
   なんだ。今度は可哀想に見えてくる。
「あぁ・・ダメダメ!  
  こんなことしてもしも旦那様(ソバンニム)に何かあったらどうするの!!!」
慌てて、消えた名前の上に引かれた線と、
  盛り上がった土を撫でるように手で払ったダウン。

普段、何も家事はさせてもらえない奥方様であるため、
   今は傷一つない綺麗な白い手が、真っ黒になった。

が、そんなことを気にするよりも
  深く彫った名前に傷がなくなると、ほっとしたように笑ったダウン。

そう・・今まで何枚も、何十枚も、
  もしかしたら何百枚も、書いたジェシンの名前は全て、
   どんなに下手くそな字だったとしても、
 ダウンはこういう理由で決して、捨てたりはしなかった。

ふぅ・・。
 一人、その字を見つめてため息をつくと、
   義母を部屋で待たせていることを思い出したダウン。

ふと、振り向いた瞬間・・・

どきっ!!!!!!
「こんなとこにいたのか。
   何やってんだ?お前・・」
自分の方に近づいてくる、夫の姿が見えた。

「っ!!!!!」
かぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・
途端にダウンの顔が、真っ赤になった。

と、同時に、慌ててさっき書いた字を隠そうと足で前に立ったダウン。

「あ・・あ・・
  旦那様っ!!
 え・・
  あの・・
 てっきりもう帰られたのかと思って・・
    私に会わずに・・・
最後の言葉は、
   ほとんど聞こえないほどのつぶやきだったが、
    我慢できずに口の端が上がったまま、出ていった。
ざっ!!

足で文字は踏まないよう後ろを意識しながらも、
   ようやく会えた旦那様に、笑顔を作りながら、もじもじと振り向いた。

どっきん!!!!!
  宮殿から戻ったとこなのだろう・・正装姿のジェシンがあまりに恰好よすぎて、
    ダウンは一瞬で、目が離せなくなった。

心臓が、どきどきする。
 痛いくらい大きく、うるさいくらいに響いて。

ぽぅっと・・思わず口の端が緩んで、
   頭より先に近づいて行きそうになったダウンだったが・・・

脚が、一歩ジェシンの方へと出る瞬間・・
  脚を置いていた先の、自分の書いた文字を、思い出した。

ーどうしよう?!
つい、足先で消してしまおうか・・とも思ったが・・
   そんなこと、できっこない・・。
とはいえ、
  自分に会わずに帰ってしまったと思ったからとはいえ、
       自分の夫の名前を土に書く妻なんて・・・!!!
いくら考えても、気持ち悪がられるかもしれない。

絶対に、見られてはいけない。
「・・・・・。」
ジェシンは、ダウンの様子をじっと見ていた。
それから、言った。
「あ?
  だから、帰ってきたんだろ?屋敷に。」
ジェシンが、様子のおかしいダウンの方に、
    怪訝な顔をしながら、歩いてくる。

「え?」
その言葉に、
  文字の前、離れることもできず、
    迷いつつも立っていたダウンが、
          急に顔を変えた。

「帰ってきた?
   屋敷(ここ)へ??」
ぽかんと、口を開けて、
  ぱっちりとした目で、近づいてくる、背の高いジェシンを見上げたダウン・・。

「なんだよ?
  帰ってきちゃ悪いのかよ?」
予想と違う反応に、
  ジェシンがむっとしたように、唇を尖らすと、
「ううんううんっ!!!!!
   すっごく嬉しいです!!!!!」
満面の笑みで、ダウンが走ってきた。

ふんっ!
 そんな様子に、無愛想にも、めんどくさそうに鼻を鳴らしたジェシンだが・・
「いつまでいらっしゃるんですか?
   何か食べたいものはありますか??
 疲れてはいらっしゃいませんか???」
そんな様子のジェシンなど、今のダウンには気にもならない。

ーだって、『帰ってきた』んだから。私の旦那様(ソバンニム)が!!!
   ここに!!!
もう、嬉しくて嬉しくて、
ジェシンの腕にしがみつきながら、
   見るからに嬉しそうな顔で、口早に質問攻めするダウン。

ジェシンは、呆れたように息を吐くと、
   腕に触れる違和感に気付いた。
「手っ!!!!
  濡れてどろどろじゃないかっ」
咳払いと同時に、
   大きな声で言った。

「あ・・・」
はにかみつつ、照れたように手を慌てて離し、
   慌てて
「ごめんなさいっ!!」
汚してしまったことに、自分を責めるように一歩下がったダウン。

ごほっ!!
ジェシンが、そんな妻を横目で見ると、
  乱暴に、そんな子供に、ぐちゃぐちゃと皺のついた手巾を押し付けた。

「いつまでかは分からん。
   
 腹が減ったから食えるもんなら何でもいい。

 疲れてるよ。
   だから・・」
土遊びなんてしてるお前の相手もできない。と、言ってやろうとしたところで、
 ダウンは、手に渡された手巾を握りしめた後、
     にっこり笑って頷くと、
「では、すぐにお食事の用意をさせます!!」
走って行ってしまった。

「・・・・・・。」
相変わらず、ちっちゃな子供である嫁に、
    呆れて頭を振ったジェシンだが、ぴんと、何か見つけるように、
  さっきダウンの立っていた場所を見た。

どこもこも、整った、父母自慢の庭・・
  に、整っていない土が見える。

「ん?」
ジェシンが覗き込んで見ると・・・

  『文 在 信』

自分の名前が、深く彫り込んであった。

「っぶっ!!!!
  なんだこれ?なんかの呪いじゃないだろうな・・」
吹き出したジェシンの頭に、
  さっき、照れたようにぎこちなく笑って振り返ったダウンの姿と、
 隠すようにさりげなく立っていた姿が、思い浮かんだ。
どく・・
  と、一瞬、胸が鳴った。


自身の胸の音をいぶかしがるように、胸に手を押えたジェシン。

ふと見ると、文字を踏まないよう、土が脚型についている・・。
「あいつ・・
  靴も履かずに・・!」
また、涙目になって怒られるダウンを想像し、呆れたようにため息をつくと、
   首を振ったジェシン。
その口元は、おかしそうに弧を描いて上がっていた。

『文 在 信』
と下手くそに書かれた字は、よく見ると、消された跡があり、
  また、土を払われた跡もある。

ジェシンはそれを、しばらくじっと見てから、
   どこか、まんざらでもない顔で、さっきダウンが駆けて行った方へと、歩いて行った。
***************************************
久しぶりの更新です☆
お久しぶりです♪のあです♪
  ゆっくり、また・・のあも分からないペースで・・お会いできたら・・♪♪

こちらを発見、ありがとうごっざいます(笑)
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~ Comment ~

更新ありがとうございますo(^▽^)o

のあさん、こんにちは(^∇^)
お久しぶりです(*^o^*)

コロ&ダウンちゃんのお話、ありがとうございます♪( ´▽`)
嬉しいです♪( ´▽`)
相変わらず可愛いダウンちゃん、コロ一筋ですね(*^^*)

のあさん、お元気そうで良かったです。
まだまだ暑いですからね(^_^;)

ダウンちゃんだー!

のあさん、こんにちは。
好きなお話の中の一つ。とても嬉しいです。
ダウンちゃんの健気なところ、一生懸命なところがとても可愛くて。
ジェシンにも届いてますよね。
お話読めて良かったです。また楽しみにしています。
まだまだ暑いのでお体大切になさって下さいね。

こちらこそありがとうございますo(^▽^)o

なつやすみ3さん~~~、こんにちは!!!
随分お久しぶりになってしまいました!!ごめんなさい!!!

コロ&ダウンちゃんのお話(笑)アップしちゃいました(笑)

コロ一筋、奥さんなのに片想い風って(笑)ですね(笑)

まだまだ暑いですね~!!なんだかのあはこの夏はばてばてです☆
毎日あちこち元気なんですが、年でしょうかね・・PCに向かう気力がなく(笑)

さて。コロとダウンちゃん、その他もろもろ、本当に、いい加減すすめなきゃ(笑)と
思いつつ(笑)ごめんなさい。

こんなに早く発見していただけると思ってませんでした♪いつもながら、ありがとうございます!
そしてその分、ごめんなさい!!

ダウンちゃんですー!(笑)

うめちゃんさん、こんにちは♪♪
ご無沙汰してしまい、本当にごめんなさい!!!
コロ&ダウンちゃん、好きですか♪嬉しいです♪

ダウンをとても可愛く読み取っていただけて!!嬉しいです♪
ジェシンにも届いてますよね??ね??(笑)

本当にこんなに早く発見して読んでいただけると思っていなくて、その分ごめんなさいです~!!
ありがとうございます!!
楽しんでいただけるよう、頑張ります!!
うめちゃんさんもお体無理なされませんように!暑いですよね~!!
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