スポンサー広告

スポンサーサイト

 ←#第4話。ボジンの決意(中) →☆番外編☆短編☆言葉より・・
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【#第4話。ボジンの決意(中)】へ
  • 【☆番外編☆短編☆言葉より・・】へ
  • TB(-)|
  • CO(-) 
  • Edit

#タムナ★本編『一緒がいい』

#第4話。ボジンの決意(後)

 ←#第4話。ボジンの決意(中) →☆番外編☆短編☆言葉より・・
第4話(前) <(中)




賑やかな妓生街の中でも目立った大きな紅い色の門から、
               一人の若者が腕を上げて出てきた。

そこは、両班の中でも、ごく限られた名家にしか利用することのできない妓房(キバン・妓生(キーセン)宿)・・

「また来てくださいよ!
   絶対ね♪」
艶っぽい声を出すのは、この妓房一若い妓生(キーセン)梅香(メヒャン)、
  鮮やかな袖を振りながら、若者の腕に甘えるように、腕を回して愛想を振りまいた。

「ほんとにすぐまた来てくださいよ♪」
「ね~!!!!
  ほんとは若様の好みはこの中で誰なんですか~!!?」
次から次へとまるで花に群がる蝶のように集まる、
    きゃっきゃと甲高い声を出す美しく化粧をした妓生たち・・。


「~~~~・・」
そんなメヒャンにやや引きつった笑みを返すと、
「来る来る!
   必ず!!

 俺を誰だと思っているんだ?

 好きなのはみ~~~んな!!
   好きだ!!決まっているだろう?」
巻き付いた手をさりげなく放すように、
   若者がその両腕を挙げた時・・・

門の前を、幾人もの役人が率いた、
  髪は乱れ、衣服は刑によりボロボロに破けた罪人を乗せた粗末な駕籠が通った。
   
「・・・・・。」
妓生の手を振り払うと、
  そんな罪人へと目をやった若者・・。

怪訝な目で通り過ぎていく罪人を見つめると、
「まただわ。
   ほんとに毎日いやんなっちゃう。」
妓生のうちの一人が、こそっとその罪人から姿を隠すように隣にいた妓生の陰に隠れると、呟いた。

「ほんと・・・。
   毎日あぁやって、今まで常連さんだったお偉いさんを見るとさ。

 なんかもう、何もかもがわかんなくなっちゃう。」
つぶやく妓生の横・・  

「・・・・・。」
罪人の顔に、
   若者は見覚えがあったらしい。

今とは全く違う、かつては堂々として、
   誰よりも威張った様子でいたその罪人の姿を一瞬思い浮かべていた若者だったが、
ざわざわと話し始めた妓生へと目をやると、いつものおどけた表情へとその顔を変えた。

「なぁに。
  変わらぬ世はないのさ。」
なんてことない風に笑った若者・・。

「あんたはいいわよね。自由なんだから(笑)」
けらけらと、妓生の一人がそういって若者に笑うと、

「ちょっと!  
  そんな言い方しないでよ!
 
 でもほんとに・・若様は王様の気分を損ねることなんてないよう、気を付けてね?」
心配そうに、メヒャンが言った。

今気に入られていても、
  次の瞬間どうなるのかわからないのが、今の王だ・・。

ふふんと、
   鼻先で笑うと、頷くこともなく目を逸らした若者・・。

「俺は気分を損ねることなんてないさ。
   どうせ王様の御前に上がるようなことだけは、しないから(笑)

 俺は俺で人生すべて、うまくやってのけていくさ♪」
軽く笑った若者に、
  ふわりと上質の香りがその傍を通り過ぎ、鼻先をくすぐった。

「良くも悪くも・・・ね。」
そういって、
   優雅な目をその若者へとやった妓生・・。

若者の顔が、一瞬意外そうに目を見開いて、止まった・・。

その声の主が絶対に、普通の者ならば話しかけられない存在である・・
   この妓生宿一の妓生、朝鮮最高の妓女と言われる・・プヨン(芙蓉)・・その人だったからだ。
(某他ドラマとかぶりますが、(しかもキャラ全く違うし)ご容赦を・・
   某他ドラマ前にこちらを書いたもので・・すみません・・><;)

真っ赤な口紅は、その形よい唇を引き立て、
   真っ白な顔によく映えた。

それに、濃い睫に縁どられた切れ長の目も、
  朝鮮一の美女だと謳われるプヨンの噂を、なんとも素直に納得させられるものだった。

その美貌が先立ってしまったせいか、
  その唇から発せられた言葉の意味を捉えるのに、若者は時間がかかってしまった。

「『良くも悪くも』?」
眉間にしわを寄せ、
  聞き返すように若者が口にした時には、くすりと笑ったプヨンは、豪華に盛られた腰をくるりと回し、
    帰ってきた時と同じ、数人の妓生と下人を引き連れ、妓房の中へと向かうところだった。

プヨンとは、高級官僚の中でも一際勢力のある者としか関わらぬと聞く。
 たかだか若者の言葉など、耳にも入らぬのだろう。  
    ・・・たとえ、若いというのに、この妓房に入ることの許される身分だとしても・・だ。

そう、若者が納得しながら唇を尖らせたとき、
  意外にも、答えは返ってきた。

「若様は、『良くも悪くもうまくやってのけていく、』
   ご自分を誰にも見せられぬ方だとお見受けしましたが・・
             違いましたか?」
上半身を美しく振り返らせると、
   にこりと笑ったプヨン・・。

「俺が?
  自分を見せないと・・?」
おどけたように掌を上にあげると、
  いつもの大っぴらに隠さずなんでも語る若者を知る妓生たちは、自分の立場も忘れて、
    一瞬くすりと笑った。

「・・・・・。」
そんな若い妓生たちに鋭い目を向けたプヨンだが・・

「あら・・。
  違うのかしら・・。

 両班という地位にあり、その身を存分に楽しみながら、
   誰よりも世間からは遠ざかっているお方・・。

 若様を見た瞬間から、
     そのように感じられましたわ・・。」
プヨンの目が細められ、笑っている反面、
  先ほどの目に、笑った若い妓生たちは、一斉に肩をすくめ、 
      先に妓房へと、そそくさと入ってしまった。

「・・・・・俺の何を知っている?」
周りに誰もいなくなった若者の目は、
  先ほどとはずいぶんと違っていた。

「何も。」
にこりと笑ったプヨンの目からも、
      何も感じ取れはしなかった。

「突然このような若造に話しかけてきた訳は?」
目を細めて、笑った若者が聞いた。

「ただの気まぐれです。」
考えるまでもなく、
  くすりと笑ったプヨン・・。

「ただ・・
   せっかくこの妓房に来てくださった若様が・・
 そのように楽しみもなさそうな顔をされていらっしゃったのがお気の毒で・・。」
そういったプヨンのすべての言葉が、気に食わなかった・・。

「っは!
  俺が女人の宿に来て、楽しんでいないだと??」
笑った若者・・。

くすりと笑った妓生が、
   ぽつりと言った。

「いつか分かりますわ。
  『うまくやってのけていく』ことのできないことに出会って初めて、
     楽しみも、辛さも、知ることができるのだと・・。」
ふふっと笑ったプヨン・・。

「若様・・お名前は?」
プヨンが聞くと、
   眉間に皺を寄せたまま、納得のいかない様子でプヨンを見た若者が、答えた・・。

「・・イム・ジャンホ・・。」
その名を聞いた妓生がまた、魅惑的な目で、ジャンホを見上げた。

「いつか若様が・・
   己の志を持って、堂々と王様の御前に上がれるようになられましたら・・

 ぜひ、ワタクシも呼びください・・」
静かに上げた真っ赤な唇の端・・。

「・・・ふん。
  なら必要ないな。

 俺は今のまま、可愛い俺の妓生たちで十分なんでね♪」
そういって、踵を返したジャンホ・・。

「そうですか・・・。

 いつか・・
   いつか若様にも現れますわ♪
 
 自由にならず、もどかしく心を揺らす、お嬢様が・・。 
 その時・・
   きっと分かるでしょう・・。
 
 上に立つ者が、さらに上を求める気持ちが・・。
 そして若様の言われた通り変わらぬ世なのにどうして・・
   こうも世を変えようと動く人間がいるのか・・。

 上に立つ者だった者がどうして・・
    罪人となる危険を冒してまでも、欲を手放さないのか・・・。

 その時・・
   お越しください。手を貸しますから・・・。」 

ジャンホがまた、振り返った時・・
   もう、プヨンの姿は妓房の中へと入ってしまっていた・・。

ー?
 なぁにが『分かるでしょう』だ・・。
  
 欲に塗れたこんな世界・・。
   
 っは・・。
  『お嬢様』?
 あの、美女と噂されるチョン・ヘジン以上のお嬢様がこの世にいるのか?

その、お嬢様でも揺れなかった胸をさすりつつ、
  首を傾げたジャンホ・・。

「怖いね~!」
  「他国にこの朝鮮を売ろうとしたんだとよ?」
 「いんや~!売る一味に手を貸したって話だろ?」
「えぇ?
   売られたらどうなるんだい?」

賑やかな妓房の立ち並ぶ街を出たジャンホの耳に、
   まだ、過ぎ去った罪人の陰口を叩く数人町民が目の端に映った・・。
「売られたって・・
    今のこの世よりはましだろよ。」
そう言った男の耳を思いっきり引っ張ったその男の女房だと思われる女・・

「あんたバカかい!??
   私が売られたっていいのかい?」
「いでででででででっ!!!
  どこの物好きがお前なんて襲いたいと思うかよ・・。
   いででででで・・!!!!」
騒ぐ町民を横目にしながら・・・ 

「・・・・・・。」
ジャンホは、けだるそうに、歩いて行った・・。
   
~~
王はひどく、苛々していた。

日々、上げられる上疏文(じょうそぶん)は後を立たない・・。

  にも関わらず、政務を行うにも、

ソリン事件で閣僚の大半・・
  賄賂を受け取り事件に関与した閣僚は元より、
    それに従って動いた官臣たちまで徹底的に絞り上げ、罰を下したため、
      今の朝廷は、動ける状態になかったのだ。

王を目の前にした朝啓を行う場では、官僚の座る場に空席が目立った・・。

   特に、朝議において、堂上に上がることの堂上官(品階が正三品以上:政府高官)は、数名・・。

       ほとんどいなかった・・・。

先ほどイム・ジャンホという男の前を通った男もそうだ・・。
  かつて・・つい最近までは、この席で、後ろの方に、その姿があった男だ。


王の御前に、堂上官が数名・・。
   その空いた席は、誰も座らずただ床が見える・・。
これは過去、歴史においても異常事態だ。ありえない光景である・・。

なぜなら、『経国大典(キョングクデジョン)』という正式な、        
    政治基本方針や統治機構を記したものが厳格に存在する限り、

いくら王でも、これを無視した今の現状は、ありえるものではなかった・・。

その場にいる礼曹判書(イェジョパンソ:儀礼、外交、学校、科挙など行う官庁長官)であるパク・チョルもまた・・

  その様子には、表情に曇りを見せた・・・。

もともと、疑心暗鬼に陥りやすい王ではあったが・・

最近では国内の不安定な状況をいつ恨めしき清国に知られるかと思うと、
  眠ることすら出来ない状態で、常に内医院(ネイウォン:王専属の医師)に
        誘睡薬を煎じさせて飲まねばならぬほど・・不安定になっていた・・。

過去、王の尊厳を後ろにいる側近たちの派閥が力をつけ、
   政権の中枢を埋めて、他の派閥を蹴落とすということは、歴史で繰り返されてきた・・。

そのあとにくるのは、
  反対勢力による政権の復活を狙っての新たな王位を持つ王を担ぎ上げるという革新・・。

前王を蹴落とすことによっての
      王権交代は・・同時にその政権の交代をも、意味する・・。


これを誰よりも身をもって知る人物こそ、
  自分自身が叔父である前王、光海君(クァンヘグン)からその政権を剥奪し、
       今は功臣たちとなった高官たちによって作られた王、

             ・・・仁祖(インジョ)王、その人である・・。

王位を得た瞬間から前王の復位を企てる勢力を、しらみつぶしに潰して掛かった仁祖・・

だが、先に起こった大きな事件・・ソリン商団が絡んだ事件では・・
   光海君の名が今も持つ根強さを知ったばかりか、
    この朝鮮王朝を他国の危機に陥れる『開国』と称して密貿易することで身を肥やした者たちが
       今・・この王位を陥れる企てを起こしていたことに・・・

後々から考えても・・
   怒りで何度関係する者すべてをあぶり出し、刑罰を下そうが、
       憤怒からの震えが・・止まらぬほどの感情を覚えた・・。

そしてそれは私利私欲に目がない官僚たちへの不信に繋がり・・

   強いては・・・
     冊封を終え、すでに自身の跡に着くと決まった世子(セジャ;皇太子)においても
           同様に警戒心が強まった瞬間でもあった・・。

もともと出来のよい昭顕世子は、仁祖の自慢でもあった・・。

  が、屈辱的な丙子胡乱という事件が・・
     その関係を変えた・・・。

定期的に送られてくる、礼儀正しく、理路整然と書かれた
  間違った点の一切ない世子の報告書・・。

それがさらに、仁祖の想いを複雑に乱した・・。

その上、今回のソリン商団という大きな組織と、
   王の目を盗んで私益を増やす官僚がいたことに、その世子への想いはさらに、複雑に絡み合った・・。

ーあんなにも気をつけているはずだったのに・・

  腹心の臣下だと、自ら官位を上げてやった者までが、
   今回の開国という大それた計画へと後押しする陰謀に加わっていた・・。

それにより、もはや誰が自分の腹心であり、
   忠実な味方なのかすら、仁祖には分からなかった・・。

王宮の前では、成均館儒生らによる号哭捲堂(ホゴククォンダン:王宮の前で大声で泣き叫ぶアレ)が
   頻繁に行われ、その声は王の耳の底まで、響いてきていた・・。

要求など、聞くまでもなく明らかだ・・。

「礼曹判書・・・。」
王が呼んだ。

「はい・・・」
いつものように、何一つ変わらない声の調子で、静かに答えたパク・チョル・・。

「そちの息子からの連絡は来たか・・・?」
その言葉に・・
   堂上官たちの視線が、一斉に上がった中、深く頭を下げたチョル・・・

「よい。」
その場にいる堂上官たちの耳が研ぎ澄まされているのを感じ取った王が、
   パク・チョルの言葉を遮った。

「礼曹判書以外、皆下がれ!」

王が言うと、
   何一つの文句も許されない官僚たちは、ぞろぞろとその部屋を出て行くしかなかった・・・。
~~

「少し用をすませてくる。
   ここで少し待っていてくれ。」                    ((中))    

それだけ言うと、
   またすぐ、部屋を出て行ったキュ・・。

「・・・・。」

キュの・・座卓の上に置かれた書状を見つめたボジン・・

綺麗な流れるような漢文で書かれたそれは、
   とても読めるようなものではなかったが・・・

ボジンの目には・・

   見慣れた文字もまた・・数文字入ってきた・・

漢陽(ハニャン)・・

その言葉に・・
   胸を押さえると、

  へちゃん。
 その場に座り込んだボジン・・。

不安に・・胸に手をぎゅっと握りしめていたボジンだったが・・

ふと・・
 顔を上げると、

そこに連ねて書かれた文字も、目に入ってきた・・。

ー・・人の名前・・・?

それから・・
   最後にはやはり、きっちりと、いつもボジンも見慣れた、朱で押された済州牧使という印も見えた・・。

ー漢陽・・・

   その・・地名に・・


ーキヤンダリが・・
     パク・キュが・・・いなくなる。

そう思うと・・胸が詰まって、
   頭は何も考えられなくなってしまったようだった・・。

頭がぐわんぐわん鳴る・・。
   真っ暗で・・一人で座っているのも、怖い程に、冷たく感じた・・。

ーどうしちゃったんだ。ボジン!
     前は全然平気だったのに!!
  わかってたじゃないか!!!前はそんなこと!!!

そう、自分に言い聞かせようとして・・・
        はっと・・気がついた。


ーあの時・・・
~~   

ウィリアムがキヤンダリといなくなって、
        いてもたってもいられなくなった。  (ドラマの中で、去っていく船に駆け寄るシーンです)

船が出る時・・
   海岸まで駆け寄って叫んだボジン・・・

「~~~~っ!!!

   ~~~~~っ!!!!」

声の限り、
   叫んだ・・・。
~~
ずっと、ウィリアムの心配だけをしてたように思ってた。

意地でも、ウィリアムを助けないと!!って・・
   それだけを考えて・・・。

あくまで漢陽に行くのは、
  キヤンダリに会いにいくつもりなんかなく・・
       とにかくウィリアムに、会いに行かなきゃって・・・
~~

今更ながら考えるボジンの目が・・
    大きく動揺するように・・くりくりと、動く・・

~~
ーウィリアムのためだって・・

     思ってた・・。

~~

その目は・・
   なぜだか今になりあの時の自分がわかった気がして・・
  細められたまま・・・
     一点を見つめて止まった・・。

~~

ーだって・・・

   キヤンダリにとっては漢陽は故郷で・・

     地位があって・・

    大きなお屋敷があって・・

      仕事があって・・

   親の待つ・・・
         住むべき故郷で・・・

 それに比べてウィリアムは、違ったから・・。
  
    地位も何にもなくて・・
   
  一人で
   
    味方もいなくて・・
  ・・・殺されちゃうかもしれなくて・・・

    全く知らない、
       全く違った世界から来た人だったから

 って・・・

ーでも・・・

~~

ボジンが、

  目を上げた・・。

~~

ーそれなのに・・・

~~

ボジンの頭に・・
   石窯から出てきた、目を見開いたキュが、浮かんだ・・・

~~
ーアイツ・・・
     キヤンダリのこと・・・

 ずっと頭の中では考えてなかった?

 キヤンダリとウィリアムにようやく会えたとき・・・

 大怪我をしたのがキヤンダリだって知って、
       心臓が苦しくなったのを覚えてる。

  びっくりしすぎて、息が一瞬止まったのも、覚えてる。

 会えたのに、
   怪我の手当をするのを初め拒まれたとき・・

 なんだか腹が立って、
     むきになったのも・・覚えてる。
~~
手当をしようとキュに向かい合ったボジン・・。

キュの肌を見るボジンの目が・・・
   そわそわとして、ちゃんと定まらなかった・・。

ー初めて・・心臓がどきどき苦しくて・・

   傷口が痛そうで、胸が痛んだ・・・。


そっと・・手を伸ばしたボジン・・。

 その手が、キュの傷口に・・
   その肌に触れた時・・・

   その暖かさに・・
      不思議だけど・・どきどき胸が痛いのに・・安心したんだ・・。

ボジンは傷口だけに集中するように目を向け、
    恥ずかしさもあって、キュの視線を無視するように、目を避けた・・。

が・・・

   そんなボジンをじっと・・目を細めて優しく見ていたキュ・・・

(もう愛情ダダ漏れでしたもんね・(笑)この時(笑))

~~
思い出すボジンの目に、
  その時の様子が、まざまざと浮かんできた・・。

~~
その時耳元に・・

「会えないと思っていたのにこうして会えた・・

   ・・・悪くない」

しんとした部屋に・・
  静かに響いたキュの声が・・

思い出した今でも、
  思い出しただけで、胸の奥がどきっと動いた・・。

ーその時も・・
   その言葉が・・なんだかひどく胸をそわそわさせて

            落ち着かなかったのを覚えてる。
~~

ボジンはちょこんと膝を立てて座り込むと、
   その膝先に頬をつけて、脚を腕で巻いて、部屋の真ん中に座った・・。
~~
ー・・キヤンダリの命を狙った奴がいたとき、
       せっかくウィリアムと船に乗る機会だったのに、
         考える間もなくキヤンダリに知らせたかった。

ウィリアムを残し、なりふり構わず走ったボジン・・。

ー私とウィリアムが、敵に捕まって閉じ込められた時、
        敵の中なのに、キヤンダリが来てくれただけで、
               安心した。

抱き付いて、
  わんわん声を上げて泣いたボジン・・。
~~

その姿をキュだと理解した瞬間・・
    首元に抱きついて大泣きしたボジン・・

緊張が、一気に緩み、
   すると我慢していたらしき涙が、溢れて止まらなかった・・。

そのあと、ウィリアムに「頼む」とだけ言うと、
      また、敵の中へと入っていったキュ・・

~~

ー・・また敵の中に入っていくパク・キュを、見たくなかった。
       離れるのが、不安で仕方なかった。

ウィリアムと二人で捕えられている間は、
      ウィリアムに安心させなきゃって、泣いたりしなかったのに・・

  あの時キヤンダリが来てくれて・・
      本当に・・

         本当に・・ほっとしたんだ・・。

~~

思い出していたボジンの口元が・・
      うっすらと微笑むように緩んだ・・

~~
ー・・・それから・・・
      漢陽で、パク・キュとの身分の差を・・初めて思い知らされた時・・・


  パク・キュに婚約者ができたとき・・・

  ウィリアムが生きていたのに黙っていたと
       パク・キュに責められたような
           裏切られたとでも言うような目で見られたとき、

どうしようもなくつらくて、
      初めて、気づいたんだ。
いや、認めたんだ。

   パク・キュが好きだって。

その都度その都度・・・

   本当は・・・心のどっかで認めてたんだ・・・

キヤンダリが・・

   好きなんだって・・。

それなのに、本当は・・
  気づかないふりしてた。

気づかずに、ただ、過ごそうとしてたんだ・・。

ー傷つきたくなかったし・・

    なんだか・・
       認めるのが、怖かったんだ・・。すごくすごく・・・。

~~
ふわりと浮かぶチマ(スカート)越しに膝を握るボジンの手が、
    きゅっと握り締められた・・。

ーパク・キュはずっとやさしかった。

~~
ー私は、いつの間にか知ってたんだ。

  パク・キュは
        私のこと好きなんだって。

パク・キュが死んだと思ったとき、
       初めてパク・キュをこんなにも好きだと思った。

言わなくちゃ、ちゃんと、
    パク・キュに、キヤンダリに好きだって言わなくちゃって・・・。

どうしよう。

~~

そこまで考えると、
   あとは、また、周りが真っ暗闇になった・・・。

ーどうしよう・・・。

ボジンの目が・・揺れた・・。

ーそれなのに・・・、
 今度帰るときは、私はついていけない・・・


    理由が・・ないもん。


~~
さささささっ!!!!
   廊下の上を駆け足に近い状態で、
       白の大きな足袋(ポソン)が滑っていった・・。

その足袋(ポソン)は・・
   とある部屋の見える廊下まで来ると急に、速度をゆっくりと変えた・・。

優雅に・・

   静かに・・。

ひた・・。
  ひた・・・。

腰に手を組んだまま・・

   ある部屋を覗き込んだ・・・

パク・キュ。

長身な彼は、ボジンが部屋の真ん中でちょこんと座りこんでいるのが
     部屋に入る前から見え、
  口の端を上げるなり、
       立ち止まって、少し、様子を見た・・・。

そのボジンの通された部屋は、
     昨日からパク・キュが寝起きしている部屋だった。

今・・その中にボジンがいる。

それが、なんとも
    嬉しいような、
       くすぐったいような、

  気恥ずかしいような・・・

思わず緩んでしまう口に手を当てると、
            つい・・にやついてしまう顔をたしなめた。

おほん!

  キュが、目でボジンを見ながら、
      部屋の外から咳ばらいをした・・。

「・・・・・・。」

咳払いしたまま、
   ボジンの反応を待ったキュ・・。
が・・・ちょこんと座ったボジンは、気づかない。




キュの目が丸くなり、
   小首をそっと、傾けた・・。

ゆっくりとそんなぼォっと座り込んだボジンに向けて、
            近づいていったパク・キュ・・・。

「・・・・・・。」

キュは、
 ボジンの前まで辿りつくと、

その目の前にしゃがみ込み、

「おほん!」

もう一度、咳ばらいをした。

!!!

その声でようやくパク・キュの戻ったことに気づいたボジン。

大きな目を見開いたボジンが顔を上げると、
    目の前に、しゃがんで近づいたキュの顔が、見えた・・・。

「・・・・・。」

キュが、優しく口角を上げ、柔らかく細めた目で、ボジンを見た・・。

ふっとパク・キュを見上げたボジンの顔は、

本当に、可愛くて・・・
   本当に、幼くて・・・

でも・・

   今にも泣きそうな顔だった。

その顔に、
  意外そうに、目を丸めたキュ・・。

「キヤンダリ・・・

     あのね・・・」

そんなボジンの口が・・開いた・・。

******************************************
恋愛は、走り出したらとまんないよね☆☆:*・゚(●´∀`●)ホェ:*・゚☆

さて、ちょこっとだけ、今回出た言葉から、
  史劇を普段見られない方のために、歴史的豆知識を・・★

冊封・・仁祖王の時代から、王位継承や領土保全などはすべて、清に申請し、許可してもらわなければならないよ    うになります。

  こうなった背景は、仁祖が王につくなり、仁祖は『親明背金』の親明外交に変えます。
   これは、前王光海君の政策とは180度変えた政策。
  (前王光海君は、中立を保つ外交)

  ですが、丙子胡乱が起こり、事態は一変。
  いつまでも親明を止めない朝鮮に怒った清が侵攻してきます・・。
    
   追い詰められた仁祖は、屈辱的な
 『三田渡の三跪九叩頭礼(三度跪き、九回頭を地面にたたきつけて謝る)』
    を強要され、それをすることでようやく、許されました。

 これによって朝鮮は、
  朝鮮王朝が清を崇める証として、貢物を献じ、その代わりに王位継承や領土保全などを認めてもらう、『冊封体制』の関係になるんです。

 清との、従属関係ができあがります。
 この時強要された清からの条件は、簡単にいうと、これでした。 
   1.世子を人質として差し出すこと。
   2.毎年、美女3,000人と宦官2,000人を朝貢すること。
   3.絹や金などの貢物を、毎年清の決めた数量で収めること(納税)。

さて・・・
  この背景があって・・お話は続きますよ☆

ちなみに、プヨン(芙蓉)は『のあの小箱』タムナ第40話で初めて出てくる人物です。
   ほんとはね、『のあの小箱』では、この編を回想で、もっと先に回す予定だったんです。


妓生(キーセン)ですが、その階級もさまざま。

    売春だけを行っていた貧しい平民階級もいたようですが、それは妓生(キーセン)とも呼ばれず、
   「蝎甫(カルボ)」という名で括られていたそうです。
    
    妓生(キーセン)とは、奴婢に値はしますが、位高い両班などの相手をしていたため、文字の知
    識、書物、唄、舞いなど、幅広く学び、位の高い妓生(キーセン)に触れられるのはごく一部・・。

    階級も、一牌妓生、二牌妓生、三牌妓生とあり、
     さらに、花娘遊女・女社堂牌・色酒家と続くそうです。

    一牌妓生(キーセン)ともなると、自分で客を選ぶことができるくらいの存在で、
    簡単には身を許さなかったそうですよ。


 40話から出てくる彼女・・。
 でも、お話自体が途中で絡み合い、分かりにくくなったので、改めて、先送りでお話は進めます。

ほかにもこのような点が増えますので、新しい視点で楽しんでいただけたら嬉しいです♪

楽しんでいただけますように♪

P.S.パソコンなおったーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!(歓喜)
スポンサーサイト


もくじ  3kaku_s_L.png 未分類
  • 【#第4話。ボジンの決意(中)】へ
  • 【☆番外編☆短編☆言葉より・・】へ

~ Comment ~

更新ありがとうございます♪♪

のあさん、PCの復活、おめでとうございます。
待ってました♪♪

タムナ本編にイムジャンホ登場(≧∇≦)!!!
こちらも待ってました(≧∇≦)

プヨンとジャンホの会話、何だかドキドキしました(*^o^*)

ボジンとキュの切なくも可愛い恋路も素敵ですが、
ボジンと出会う前のジャンホの大人の駆け引きもありきの恋路はどうだったのかなーと興味があります。

キュは相変わらず、ボジンを陰から見つめているし(^w^)
…分かります(^w^)
可愛いボジンが自分の部屋で待っていたらドキドキウキウキしますよねぇf^_^;
すぐに話しかけるのは、もったいないですよね(*^o^*)


素敵なリメイクをありがとうございましたm(_ _)m


管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
  • 【#第4話。ボジンの決意(中)】へ
  • 【☆番外編☆短編☆言葉より・・】へ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。