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 ←#第4話。ボジンの決意(後) →*番外編『曇り、ときどき晴れもよう』3
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☆番外編★短編集★完結編

☆番外編☆短編☆言葉より・・

 ←#第4話。ボジンの決意(後) →*番外編『曇り、ときどき晴れもよう』3
のあの『成均館スキャンダル』は、
  全て、ドラマを元にしております☆
こちらのお話も、
  ドラマで、ソンジュンが、無事、ユニがお咎めもなく、成均館へと戻った後・・

の、お話に、なります。

番外編の短編ですので、
  大まかなことは、置いておいて・・(笑)

お楽しみいただけたら、嬉しいです♪
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

月が明るく、
   成均館の大きな瓦造りの屋根に積もった雪の上、輝いて地上を照らした・・。

「わぁ。
   きれいな月だ。

 ねぇ。イ・ソンジュン儒生。」

白い息を吐きながら、
  そう言って、

この月に目を奪われたかのように、 扉を開けて外を覗いたキム・ユンシク儒生・・。


部屋の中へと障子紙の先から指し込んできた光に、ふと顔を上げると、
     誘われるようにして、卓上に置いた筆から手を離し、部屋の扉を開けた。

その声に、
  ゆっくりと、その前に座り、
   全神経を本へと費やしていた男の目が、
         ふっと上った・・・。

差しこんできたまばゆいばかりの光の中・・
   照らされるすべすべと輝く、
      目の前の男・・いや、今や、どう見ても、女・・・の、頬・・

それに、
  すっと伸びた白く細い首筋・・

月を見上げた目は、
  大きく光を映し、透き通るようで・・・

綺麗だと呟いた唇は、
   その光に、まさにそれが綺麗だとしか例えようのないほど、

何の化粧も施してはていないにも関わらず、
   男にはない、艶やかさを見せていた・・。

「・・・・・?」
答えのないことにしびれを切らしたユンシクが、
   その唇を尖らせて、
     ソンジュンの方を、振り返った・・・。
「あ・・
  
   あぁ・・・」
なぜか、どぎまぎと目を逸らすように答えると、
     目をまた、元の本へと戻したソンジュン・・。

だが、
  そんなソンジュンを全く気にすることなく、
    ユンシクがまた、外へと目をやると・・

「でも・・・」
ふと、また真っ白な息の見える冷たい空気に、
     扉から顔をのぞかせながら
        不思議そうに首をかしげたユンシク・・・

「こんなにも月が明るい夜なのに・・・
   どうして皆はこのように早く床に入り、寝静まっているのでしょうね?」

目をぱちくりと瞬かせると、
   さ・・・

  静かに、冷たい空気の入る、扉をしめ・・

また、
  膝で床を這うようにして、元いた、机の前に、ユンシクが、その膝を戻した。

~~
キム・ユンシクの示唆した通り、
 成均館内はひっそりと静まり返り・・
   この夜、その月の明るさに反し、
成均館にある、部屋は皆、どの部屋も真っ暗に、すでにその明かりは消されていた。

その静けさは、儒生たちの寝息ですら、
     静まりかえった夜の暗闇に、響くまでだった・・。

  真っ白な雪に包まれた地に届く、月の光・・

貧しく、日々の暮らし、一食の食事にすら困っていたキム・ユンシクが、
このように、
  自分の何より愛する書とともに、月夜の美しさを感じることができるのも、一重に、

目の前にいる、イ・ソンジュンという男に、引き入れられるようにして入った、
       この、男ばかりの寄宿舎生活に身を置いているから・・・・。


男ばかりの?
・・・そう・・・
   今まさに、月の零れて入ってきた光にするりとした頬を照らし、
     長い睫毛を瞬かせて本に見入っているこの男の格好をしたキム・ユンシクは・・

~~

イ・ソンジュンの目が、一度だけ、
   顔を伏せたまま、目だけでユニの姿を、捕えた・・。

~~
キム・ユンシクは月の美しさに気をよくしたのか・・

席に戻ると嬉しそうに、
   一度だけ、その口の端を上げて一人、笑った後・・

また、止めていた手で、
   手の動かす先で動く筆先から、見事な黒い文字を書き進めた・・。
~~

成均館内ではこの日、
 西斎で眠る老論(ノロン)派の者も、
   東斎で眠る南人(ナミン)派、少論(ソロン)派の者も
この成均館で学ぶ者たちは皆一様、精も根も尽き果てていた・・。

それというのも、成均館一、いや、朝鮮一、
   真面目で型物だと今や誰もが疑わないであろう、

 まさに今、涼しい顔で本に目を通しているこの、イ・ソンジュン儒生が

これまた、この国の誰よりも掴むことのできない厄介な人物・博士であろうこと疑いのない
    チョン・ヤギョン博士へと問うたただの一言が原因で・・

きらりと目を光らせたチョン・ヤギョン博士が、彼の講義において、
 
一日を費やして、この成均館内にある全図書を読みつくしたと思えるほどの文章に目を通し、
   考え、論じなければならない課題を出したがため・・

であった。


ついてこぬ者には容赦なく『不可』を言い渡すチョン博士。

そのため、誰もが精も根も、尽き果て、倒れこむようになるくらいまで、
   必至でその課題に頭を悩ませた。

して眠りについたのであった・・。

このような夜ですら・・
  自らの意思を持ち、勉学を怠ることなく本に目を通す奇特な者など・・

いくら、朝鮮広しといえども、
  ここに偶然にも肩を並べあって座るイ・ソンジュン儒生と、
   キム・ユンシク儒生以外には、いないとさえ、思える・・。

が、

そのように特別なことなどとは、思ってもいないであろうキム・ユンシク・・

必死で神業ともいえる速さで筆記する彼・・。

  彼・・彼女の・・本当の名は・・、キム・ユニと、言った。


そう・・。
  男の格好をしたこのキム・ユンシクは・・
    貧しさ故に、彼女の弟の名を語ってここまできた・・キム・ユニ・・
      女人の身であった。

女の身でありながら、自身の探究心がつきることはなく、
   どん欲なまでに学問を身につけることの許される、
         『今』が、楽しい。

例え、
 この日の論述で、結局、誰より多くの文献を調べあげ、引用したキム・ユンシクでさえ、
    今、目の前の、イ・ソンジュン儒生の仕上げた論述文を前にすると、
     たちまち自信など、すっぽり抜け落ちてしまいそうになるとしても・・。

彼とともに学べる『今』は、
   何よりも彼女には、代えがたいものであった。


全くユニ自身では考えも及ばぬ点から、
 理路整然、
  きっちりと、文句のつけようもない文章を、
   整った美しい字で、簡単に仕上げてしまう、イ・ソンジュンという男・・。

ソンジュンといると、
  不思議と力が湧いてきた。

その想いは、
  ただ、想いをよせる男性の、魅力にときめく乙女のものなどではなく・・

想いを寄せる男性が、
   手の届かない位置に行ってしまいそうな不安・・なんてものでもない・・。

新しい視点に気づかせてくれるこの男に、
   負かされ、気づかされる度、さらに興味がわき、

その思想、その学術の深さには・・
  単なる胸のどきどきとした音・・なんてものでは言い表せぬほど
       胸が熱くなった。

~~
ふっと、そんなことを考えたユニが、
   ちらりと本に目をやるソンジュンを盗み見た・・。
~~
今の・・ユニ・・
  キム・ユンシクにとって、
   この、イ・ソンジュンは、あらゆる面での、『特別な存在』と、言えた。

~~
『特別な・・存在・・』

こ・・とり・・

自分でそんな言葉を思い浮かべたユニ・・。

急に、自分たちを包み込むような静けさを、身を持って感じてしまうと、
     自身の中に隠した、心臓の音までも、大きく聞こえてきた・・。

ちらり・・

先ほどのユニの目を避けて下を向いた、ソンジュンなど知る由もなく、
   ただ、全く本から目を離さぬ、目の前の男を、見てみたユニ・・。

閉じられた唇・・

文章しか追わぬ、

  目・・・

中ニ房には、
  本来ムン・ジェシンという、存在感の大きな男がいるのだが・・・

この日のチョン・ヤギョン博士の課題だけは逃れる術を持たず、
   その気力を使い果たしたと思われるこの男は
        課題を出すなり、その姿を消してしまった・・・・。

それゆえに、
  今、この部屋には二人きり・・・

どきどきと・・
  急に、ユニの胸が、速まりだしたことに焦るように、

ぎゅ。
    慌ててtユニが自分の胸元を握り締めると・・

また、
 こっそりと、大きな目で、目の先にいる、ソンジュンを、見上げてみた・・。

~~

王にその身の秘密がばれた後・・
   成均館へと戻ることを許されたユニ・・

だが、
 その身の秘密は、王命により、
   ユニが成均館を立ち退く(科挙の大科を受けて合格することを意味する)まで

ここにいる、キム・ユンシク(キム・ユニ)、イ・ソンジュン・・
  それに、王命を共に受けた、その、ムン・ジェシンと、ク・ヨンハのみの
      胸の内にとどめられることになった・・。

(いや、厳密には、今や沈黙を守るハ・インスも、
    この王命ならずとも、これに従っていた。)

絶対に他の何者にも知られてはならず、
 また、このためキム・ユンシクには、
   この成均館内で、いかなる課題からも、
     男女差に置いて免除してはならぬと・・・。
(つまり、大射礼(テサレ)の時のように、
  力量に男女差の問題があっても、その全てをユニは、他の儒生同様、こなさなければ
     ならなくなったのだ)

女という身であるキム・ユニをこの成均館に入れたことを知られてしまうことはすなわち、
 今の政権内に新たな火種を産むこととなるのは、
       目に見えて明らかだったからだ。

~~
ユニが、見つめた視線に
   気づいているのかいないのか・・・

ユニの目の先の彼は、その視線が本から外れることはなく、

また、同じ部屋に二人きりだというのに、
  月の光に大きく伸びる影ですら、近づくこともない・・。

ユニは小さな唇を、
   ほんの少し、尖らせて見せた・・。

ー少しくらい・・
    こっちを見てくれてもいいんじゃないの?

そう、思ってしまうのは・・

今、二人を包み込んだこの静けさに後押しされてのことと・・

あの、王にばれて以来、
  ソンジュンがユニの実家に一緒に行くと言った話もそれっきりになった上、
    その話には、一切触れてもこないソンジュンに、内心じれったい想いを感じていたことも、あった。

それになにより・・・
  ユニとソンジュン自身、
     二人っきりの時間を持てたことが、あれ以来、
       不思議と一度もなかったからだ・・。      (笑)

時には、この二人の周りをあまり離れることのない、
   頼りになる(半・イヤミ)ク・ヨンハと、鈍感なムン・ジェシンのせいであり・・

時に、あまりに慎重になりすぎる・・
    この、目の前のイ・ソンジュンの性格のせいでもあった。

おそれ多くも、
  驚くことに左議政様(左相様)からの堂々とした婚姻の許可も出たというのに・・  (ドラマ内)

肝心のソンジュンの気持ちを、
   あれ以来、ユニはまだしっかりと聞いたわけではなかったのだ・・。

まさかこの男に限って、
    そんなに早くに気持ちが変わることはありえない・・。

ーにしたって、
  こんなに美しい満月の夜に、
     恋人と二人っきりで、周りは寝静まっているというのに・・

       目すら合わせようとしないのは、どういうこと?

だんだん、
  胸の中を燻るもやが、ユニの中で渦巻き始めた・・。

「・・・・・」

すす・・

  ほんの少しだけ・・

月の光に伸びた影が、
    ほんの少しだけ・・重なった。

重なる距離だけ、
   ユニがソンジュンへと近づいたのだ・・。


「・・・・・」

ぴくり・・

ほんのわずか、
  ソンジュンの本を捲る指先が動いた。

だが、そのことにも、気づかず、
  ユニはちらりとそのソンジュンの表情を覗きこんだ。 

「・・・・・」

ソンジュンの表情は、崩れない・・

「・・・・・。」
ユニの形よい唇が、
   さらに尖った。

ーそれなら、
   もう少しだけ・・

すすす・・

  ユニの腰が、もう少しだけ、ソンジュンに近づいた。

不自然にユニの前から遠くなった机を、
    同じように動いた分、ユニの身体の前へと移動させると、

いくら狭い部屋とはいえ、
   あまりに近づきすぎた二人が、どこか可笑しかった。

だがユニはもう一度、
   ちらりと、ソンジュンの顔を見た・・

「・・・・」

じっと、黙って本へと目を落としていたソンジュンだったが・・・

その時、
  んんっ!!!!

片手で優雅に口許を抑えつつ、
      喉を鳴らした。

びくっ!
 ユニは慌てて顔を下へと向け、本へと目を戻した。

ここまで来れば、さすがにユニの、気持ちを組んでくれてもいいもの・・・


片方の手の先でも、
  脚の先でも、触れはしないかと、

どきどきどきどき・・

小刻みに揺れる心臓に、
   胸を押さえつつ、待った・・・。

それなのに・・・

「・・・・・。」
ユニが、不服気に、
  もう一度・・・
    ソンジュンを見た瞬間・・・

ユニの目に、
  本から離し、そんなユニを、
      可笑しそうに、
        愛おしそうに、

 目を細めて見つめる、ソンジュンの目が見えた。

何を言いたいのか、
   片方だけ上がる、口元が見えた・・。


ど・・・きんっ!!!!!!

ユニの胸が、大きく鳴った。

が、
今度は隠そうとは思わなかった・・。

だって、
 目を向けてくれただけで、その胸は嬉しくて、止められそうになかったから・・。

「な・・なに?」

今更ながら、ぶっきらぼうに、そう聞いたユニ。 

「ん・・いや?」

そんなユニを、
   相変わらず可笑しそうににやにやと笑って見つめる、イ・ソンジュン。

その目が本へと戻りかけると・・・

「な・・何か用?」

慌ててそう言ったユニ・・

言ったタイミングも可笑しかったし、
  言った言葉も、間違えたかもしれない・・。

気まずそうに大きな目だけを上げてソンジュンを見たユニに・・、

「・・・ぷ。」
ソンジュンが、
   今度はこらえきれずに笑い、

パタンー

ようやくずっと彼の目を独占していた、本を閉じた。

「・・・・・」

今度は・・
ソンジュンの真横に座りながらも、
 気まずさを隠すように
  ユニが、まっすぐ紙に向かい、ソンジュンには目を向けず、筆を持った。

ソンジュンが身体の向きを変え、
  ユニをじっと見ているのが、全身で、分かる・・

 感じる・・。

どきんどきんどきんどきんという胸の音に合わせるように、

  つい、震える筆先・・・

「君らしくなく・・・進んでないね」

ソンジュンが、呟いた。

「・・・・・」

カタリ・・。
バツが悪そうに、
   筆を置くと、

 また、大きな目を上げた、ユニ・・。

具体的に何かしたかったわけでもなく、
   具体的に何か、言って欲しかったわけでもない・・。

ただ、今の二人っきりの時間に・・
  本だけに向いた、ソンジュンの目が、
      恋人として、悔しかったのだ・・。

冒頭では、一緒に学ぶのが楽しいと言っていたところなのに、
      単に、ユニは彼の目を独占する本に、嫉妬した、だけなのだ・・。

ようやくソンジュンの目がユニに向いたというのに・・
   今度はまっすぐすぎて、うまく見ることができない・・・。

ユニは、自身の下唇を、きゅっと、噛んだ。

時間だけが、
  こうしてすぎていきそうで、

もったいないような、変な焦りすら、あった・・。

ごほっ!!

    んんっ・・・

また、
 頭の先でソンジュンが咳ばらいをしたので・・

下げた頭の下から・・
  その顔を見上げたユニ・・・


と、
どこか、顔を赤らめたソンジュンが、今度は見えた・・。

「俺も、そうなんだ・・。」

そう言ったソンジュン・・

ーそう?

きょと?
  何のことだか分からないユニが、
     ぱちくりと大きな目を瞬かせると、首をちょこっと傾げた・・

「何が・・?」

そう、聞いたユニの声は、
  いつもの男を作るときの太い声ではなく・・

無意識に出た、まさに、
  優しいユニ本来の、声・・

「だから・・・

  ほら・・。
   ごほっ!

 ・・君と同じ・・。

 全くさっきから進めないんだ。
   気付けば、同じところばかりを繰り返して読んでしまって・・」

その言葉にちらりと彼の開いてくれた本を覗きこむと、
  確かに、先ほど、ずいぶん前から見た部分のまま、先へと進んでないらしい・・。

ど・・きん・・

  どきん・・・

ユニの胸が、
  また、変にざわざわと騒ぎ始めた・・。

二人の周りに流れる空気が、
   きっとそうさせるのだ。

す・・

  ソンジュンが出す、袖の擦れる音一つも、
     その心臓を大きく揺らす・・

ユニが、ソンジュンを見た・・。

おそらく、
  真面目なソンジュンが、王命を前に揺れていることは、目に取れるようにわかり・・

それがじれったくも、
  また、ユニの悪戯心を変に、刺激しつつも、あった。


ふ・・・

一瞬・・
  今まで影を揺らしていた明かりが消えると・・・

雪の積もった庭に映る、二人の影が、月明かりの下から消えた・・・

「・・・・・」

静まり返った成均館・・・

~~

一瞬・・視界を奪われた中、
     何が起こったのか・・

ぱちくりと目を瞬かせ、
   その口許を軽く押さえたソンジュン・・


きゅ!
 唇を尖らせたユニが、
  少し、拗ねるかのような表情で、慌てて立ち上がると・・

そそくさと自分の分の布団を敷き始めた・・。

「あ・・!

  キム・ユ・・

 キム・ユンシク!!」

ガタンー
慌てて後を追うようによろけつつも、立ち上がったソンジュン・・・。

それを無視するように、蒲団を手際よく敷く作業を止めないユニに・・・

ばっ!!!

  両手でその両肩を押さえると、
     自身の方へと、その顔を向かせた・・・。

「・・・・・」

今はもう、
  明るく差しこむ月明かりで、視界は暗がりの中でも、見えていた・・

だから彼がどんな表情で自分を見ているのかも、
   ユニには胸がつきんと、刺される程の痛みとともに、
        わかっていた・・。

どきんどきんと速まる胸は、
   これ以上は、危険だという警告だった・・。


だが、
  きゅっと閉じられた唇はそのまま、
    その、ソンジュンの目を見上げたユニ。

「どうして君はそう、唐突なんだ・・?

  俺は精一杯君を守ろうとしているのに・・・。」
言葉を選ぶように、
  ソンジュンが目を逸らしながら、ユニの両肩をつかみつつ、そう話し始めた。

じっと・・
  そんなソンジュンを見上げるユニの目に・・

「あぁ・・違う。
  今はこんなことを言いたいんじゃない・・」

焦れったそうに、一人、
   うまく繋ぐことのできない自身の言葉に唇を噛みしめたソンジュン・・。

ぎ・・
  強めに握られた肩が、むしょうに痛かった・・。

・・と・・・


ふぁさ・・
  ユニの手に持っていた、蒲団が落とされた。


その肩を思い切り引き寄せられ、
   引き寄せられた衝動で上を向いたその唇を、
     思い切り、あたたかく柔らかいものに、
         ふさがれたから・・・。

と・・・くん・・・

心臓が、一瞬、大人しくなった・・。

穏やかに、
   それでいて、今までよりも速く感じるのは、

もはやユニの思考も、真白に塗り替えられてしまったからかも、しれなかった・・。


「・・・・」

ふっと、ソンジュンの顔がユニの目に映ると・・
   どこか、辛そうに顔を歪めたソンジュンが、言った。

「言わないと分からないのか?」

いつか、どこかで聞いた言葉・・              (ドラマ内。ユニの告白キスですね~~♪♪)

どきどきどきどき・・・

ソンジュンの胸に収められた小さなユニは、
   すっぽりと、その身を簡単にソンジュンの腕に、隠されてしまった。

その心臓の音がどちらの音かなど、
      よく、わからなかった。

ただ、ソンジュンも同じ気持ちだとわかったことが嬉しくて・・
        胸が、くすぐったいような感覚になった。

つい、ユニの頬が緩む・・。
~~
『言わないと分からない?』

不意打ちに背伸びして・・
  そっとその唇に、自身のそれを触れたユニ・・。

あまりの予想外の展開に、目を見開いたままのソンジュンを前に・・・
かつて、
   自分が言った言葉・・。

~~

が・・
ユニが甘い想いに浸る間もなく・・・

「あぁ・・。

  どうしてこうも、うまくいかないものなのか・・・」

呟いたソンジュンの言葉に・・

 ・・・!?

ユニが、驚いて顔を上げた・・。

そんなユニを、恨めしそうに見下ろしたソンジュン。

ーせっかく二人っきりの時間だと思ったのに・・
   イ・ソンジュン儒生は・・ただ勉強を邪魔されたと思ったってこと・・?
 ただ・・勉強をさせるために、
   納得させるために、口づけたってこと・・??

宙に浮いていたユニの胸が、地に落ちた。

「べ・・勉強を邪魔したのは悪かったよ・・
     だけどさ・・」

そう言って、
  見るからに悲しくなったユニが口を開きかけた時・・

身体は、
  すっぽりと、そのソンジュンの腕に隠されたまま、
     口許を、ぴったりと、また、塞がれた。

ひくっ!!!!
今度はユニが、大きな目をぱちくりと、瞬かせた。

「自分で自分が抑えられない。」

唇を離すなり、
  そう言ったソンジュン・・。

「・・・・・」

予想外の言葉に・・
   ユニも、固まった・・・。

周りは静かで・・・
   幸いというべきか、なんというべきか・・・

偶然にも、この日、自身の課した課題のせいで、
  最後の砦とも思える、邪魔モノは、

   どうも現れそうにない・・。

「「・・・・・・・」」

二人の沈黙が、
  どこか、気まずく、

    どこか、ぎこちなく・・

それでいて、
  どこか、甘い空気の中、

 互いの行く先を探りつつ、漂った・・。

す・・・

 何も言うことなく、
    自身の布団を取りに壁際へと向かったソンジュン・・・

ユニは、
  一歩も動けなかった・・。

ユニの前・・
  てきぱきと、ユニの敷いた横に、蒲団を並べたソンジュン・・・

どき・・ん・・
  どっきんどっきんどっきんどっきん・・・・・

急速に、
  また、ユニの心臓が、耳までその音を、響かせた。

何事もなかったかのように、
   いつものように、いつものまま、
     上衣を脱ぎ、きちんと畳んでから
先に、
 布団へと足を入れたソンジュン。


「っ・・・」
固まったままのユニを前に・・

目を、ぎこちなく動かすと・・・

「意識・・

   しないでくれ。

 これ以上は耐えられない・・。」

そう言って、
  ユニとは反対の方向へと向くと、背を丸めて、小さく横になった。

「・・・・・」

か・・かぁぁぁぁ・・・

ユニの真っ赤になった顔は、熱をもったように熱く、
     脚は、すくんでしまって動けなかった・・。

ーい・・意識・・?
  意識ってなんの・・・

無意味に、心のなかで分かっている問いを、自分で聞いてみたりしたが・・

それでも、
  動かない身体を何とか動かし、かろうじて、上着を脱ぐと・・・

ゆっくりと、
  ソンジュンの背を向けた横の布団へと、
      潜り込んだ・・。

どっきん・・
  どっくん・・・

どきどきどきどき・・
   どくどくどくどく・・・


ユニの胸のどきどきは収まらず・・
   脚先は、凍えるように、冷たかった・・・。

ちらりと・・
  布団から、ソンジュンの背を見たユニ・・。

ーいつか・・
 こうして、蒲団を並べて毎日、眠ることができるような日が来るのだろうか・・・
(いや、実際ソンジュン、そのために今頑張ってるからね(笑))

-いつか・・

   そういう・・日がくるとしたら・・・

途端に、胸がきゅんと締め付けられ、
  目の前で、自身に背を向ける、人が愛しくなった。


すすす・・

布のする音がして・・・

   びくっ!!!!! 
  ソンジュンの身体が、一瞬わずかに飛び上がった・・。


そっと・・
ほんの少し・・
  頬を、背につけたユニ・・       (余計可哀そうな気が・・・)

それから・・・
  ほんの少し・・
     手を、固くなったその背に、回して見た・・。

「・・・・・~~~~~っ!!!!!!」

何も返事はなかったが・・・

この日・・・
   月の光が次第に雲に隠れた・・・。

静まり返った成均館・・・

次の日・・・
  こんなにも苦しんだ課題の後にも関わらず、

怪しむヨンハの目だけが、らんらんと輝こうとは・・


誰も、想像もしなかった・・。

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

じれった~~い、二人。

怪しむヨンハ(笑)

結果は、

   読者様にお任せしましょう☆

耐えた、も一票。

  耐えられなかった・・も、一票。
うふふふ(笑)
 『のあの小箱』時代に何人かから、のあの結果がどうしても聞きたいとありましたが・・

のあの答えは、
   どっかにヒント?らしきものがあるかと・・(笑)

でも、読者様独自の読み方で、楽しんでいただけたら、うれしいです♪

それはともかく、
  ユニは、のあの描くドラマの誰よりも、
     素直?というかまっすぐで、積極的?なので、違った楽しみがあります(笑)

また、こちらも楽しんでいただけたら嬉しいです♪
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~ Comment ~

更新ありがとうございます♪♪

月の明るい夜に大好きなソンジュンと2人きりの部屋で
気持ちがクルクルと動いていくユニが可愛いですね(^w^)

我関せずのソンジュンかと思いきや
しっかり意識しまくっているのも彼らしくて良いです(*^o^*)

…ソンジュンが耐えられたか否かf^_^;
どっちを想像してもドキドキですが(*^o^*)
…ぜひ、耐えて欲しい(≧∇≦)
背中に抱きついてみたり
なにげに積極的なユニの可愛い色気(?)が、そうはさせてくれないかなf^_^;

のあさん、可愛いお話をありがとうございましたm(_ _)m

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残暑見舞い申し上げます(=^ェ^=)

のあさん、お久しぶりです。
作品、拝読させていただいてます。
ありがとうございます。

のあさんのお勧めの屋根裏部屋の皇太子、
やっと全部みました(*^^*)
よかったで〜す♫

それから、今はコロにハマってます…
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
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