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#タムナ★本編『一緒がいい』

#第2話。それぞれの旅立ち(前)

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「タムナ~Love the Island~」
一緒がいい☆第2話ーそれぞれの旅立ち




ざざ・・
   ざざん・・・・
波の音は止まることがなく、
   風は、草木すべてを揺らす程、冷たく長く、空気にも、波を作った。

ざわざわ・・・
   ざわざわと・・・・
暗闇の中、嘆くボジンが座る周りから広がる草も、
    風を伝い、二人から離れたもう一人・・
暗闇でも金色に輝く髪のなびく、
     ウィリアムのもとへと、音を運んだ・・。
「・・・・・。」
  きゅっと、噛み締めるように唇を噛み、
      ウィリアムは、そっと陰から、見ていた。
切なく細めた目の先には、
   今目を覚ましたキュが、ボジンの背に、手を回したのが、見えた。

「・・・・・・。」
ずきんと胸の奥が痛むと同時に・・ 
 無意識にも、起き上がったキュを見る碧い目は、
   少しだけ柔らかなものとなっていた。

息を吹き返したキュの姿に
   胸の片隅が、ほっと息をついたように軽い風が入ってきたのを感じた・・。

でももう一方の胸の奥では・・
   重い・・鉛を沈めたように、この辺りと同じ、深い闇が渦巻いた。

キュに抱きついて叫ぶボジンの姿から・・
   ただ、
     目を外らすことができず・・
ようやく通じ合ってしまったボジンとパク・キュを
       じっと、見つめるウィリアム・・
~~
「ボジンっ!!!!」
ボジンが海に消えてから・・・
    息が、できなかった。
慌てて船を離れ、
   走って今たどり着いた場所まで来たウィリアム・・
暗闇の中、月の光に背中を照らされつつ、
    海から、ちょうど大きなキュを抱えて出てきたボジン
        ほっと目を細めて近づこうとしたが・・・
傷付き倒れたままのパク・キュを必至で何とかしようとするボジンに、
 ・・・なぜだか、
      近寄れなかった。
・・・近寄ってはいけない気がした。

力を入れたウィリアムの拳が、
  だらりと下に垂れ・
   遠くの二人を、切ない目で、追った。
ボジンが泣いていた。
 肩を揺らして・・。

   パニックになりながら、
        泣いていた。
泣きじゃくるボジンを慰めるのは自分でありたいのに・・
   駆け寄りたいのに、
近づいてはいけない気がして、足が、その場から離れなかった・・。

唇を噛み、
  下に降ろした手を握り締めながら・
もう、ずっと前から
    こうなることが分かっていたような気がして、ただ、その姿を見つめるしか、できなかった。
~~
抱きあう2人に背を向け、
  ソリン商談の策略を見事阻止したことに湧き上がる村人のもとへと
        必死で駆けて行ったウィリアム。
これから先は、ウィリアムにとって、
   ・・すでに、ライバルなだけでなく・・
      自身の良き友人となっていた、パク・キュを
           助けるために・・。

ウィリアムにヤンから、イギリスへの船を寄越すと連絡が来たのは
   それからすぐのことだった。

ウィリアムは、日付の書かれてあったその日まで、
     物作りを得意とする村人の家で居候しつつ、
   毎日、村人たちとともに畑に出たり、
      故郷で愛される「テディベア」を作ったり、
       最後となるであろう、この土地での生活を満喫していた。
~~
座って村人数人と藁をつかって草履を編んでいたウィリアム・・
   ふと、空の色で時間を伺うと・・ 
     にこりと笑って、一言二言村人に言葉を交わした後、
        その家から、駆け足で出かけていった。
~~
ウィリアムは、すっかりこの土地に馴染み、村人との生活を満喫していた。
 ウィリアムが村を歩いていれば、今や皆が笑顔で話しかける。
「今日もボジンのとこかい?」
笑って馴染みのおばさんに話しかけられると、
「うん!
   キュとボジンに会いに!」
駆け足は止めぬまま、屈託の無い笑みで、ウィリアムが答えた。

「あぁ。
  今日は夕方まで村の寄り合いがあるで・・
        怖い大上軍(テサングン)の留守中に、若いもんはゆっくり楽しみな~♪」
からからと笑うおばさんを背に、
  ウィリアムは笑いながら、ボジンの家に向かった。
~~
ウィリアムはちょうどボジンの家の、外壁近くまで、たどり着くと、
    顔に笑顔を浮かべ、歩き出した。
ー・・・もうすぐ、
    ここともお別れか・・

そう思うと、
  仮面を付けて隠れて訪れた日や・・
       ボジンとの数々の思い出が頭を過ぎり・・・
  ウィリアムの、笑顔が、ほんの少しだけ、
         切なく歪んだ。
~~
まだ胸の傷の癒えていないパク・キュは、ボジンの家に居候していた。

以前と同じように、居候ではあったが・・
  その部屋は・・
     今や毎日誰かに届ける書簡でいっぱいで、
 狭い部屋の中、
   飾るものも何もない部屋は、いつの間にやら届いた書簡や本が、
      きっちりと、所狭しと壁際に並び重ねられていた。

キュはいつも、部屋にいた。
  卓で何か書物をしたり、何か難しい顔で考え事をしたり・・。
また、休暇だというのに、
   ほとんど毎日、役人がこの部屋を訪れ、仕事らしき書状をキュへと届けていく・・

この日も、一人の役人が、いつもと同じように何やら書状を渡しに来ていたらしく・・

家へと入ろうとする、ウィリアムと、すれ違った・・・
    振り返って、頭を下げて去っていく役人を見たウィリアム・・

ーさて。
  門へと入る前、いつものようなやりとりがこれから繰り広げられることを予感すると、
    大きく目を広げ、
      それから、肩をすくめた。

~~
ー役人が、今日も来た。

心配そうにただ、
  唇を尖らせてキュの部屋がよく見える、自身の部屋の縁側に腰掛け、
    脚をわざとぶらぶらと振りながらそんな様子を見つめるボジン・・・

深い傷、
   死にそうなくらいの、傷を負ってまでして、事件を解決した褒美の休暇だと聞いたのに・・
寝て過ごすことはほとんどなく、
  いつもこうして難しい顔をしている・・。
   キュが、『休んでいる』ことは、ほとんどないように、ボジンには見えた。

全身から、精一杯の不満を現したように座ったボジンの見る前・・
 この日は、庭先で座っていたキュの前に現れた役人・・

   そんなボジンにおどおどしつつも、何やら役人が巻物を渡すと、
     ボジンのことなど、まるで見てもいないかのように、
          体勢を整え、預かった巻物を広げて読むキュ。

いつも通りの仕草。
  いつも通りの、真剣な目。

そして、真剣に目を一通り通すと、
     また、一筆二筆、そこに、さらさらっと書き加え、
      それを役人へと渡すキュ・・
(・・・かっこいい・・・。
   男性の、いつもと違う仕事姿は、かっこいい・・。
個人的嗜好ですが、胸ズキュンと打ち抜かれますね(笑)キュのこんな姿・・(笑)

・・・が、
  ボジンにはそれどころでもないようで・・・σ(^_^;))

役人が帰るなり、
   今までじっと我慢していたボジンが、ずかずかと庭先のキュに向かって歩いた.
ちょうど、
   キュが、まるで今気づいたかのように、そんなボジンに、
      柔らかな、細めた目を上げた.

だが、そんなキュに対して、
   ふわりと浮いたチマ(スカート)の腰辺りに手を置き、
      思い切り、唇を尖らせて向かってきたボジン。
~~
休暇だというのに、   
  しかも、それは事件を解決するために負った怪我のための休養とういう立派な名目があるというのに
      全く仕事を休めようとしない、キュ。

それが原因でほぼ毎日、ボジンとパク・キュは言い合うはめになった。
~~
ちょうど、ウィリアムが門の間近まで歩いてくると、
   案の定、ボジンの家に差し掛かる前にその2人の声が、聞こえてきた。
片目を瞑り、
    口の端を上げながらも、可笑しそうに、耳を押さえたウィリアム・・

「キアンダリ!!」
まずは、いつものように、ボジンの甲高い怒声が、
       辺りに響いた。
「そんなだからちっともよくならないんだ!
今は休養する時間なんだから、
     そんな細かい字ばっかみてないで、ちゃんと寝てなきゃ!!」
ボジンが思い切り怒ったように頬をふくらませ、
    細っちい腕を、素早く伸ばして腕まくりすると、
      パク・キュの持つ書状を取り上げようと試みた。

が、
  静かに座りながらも、それよりも素早く機敏にその巻物をさっと遠ざける
          長いパク・キュの腕にはかなわない。

「オーホー!!(官僚特有の制し方。)
   キアンダリ(流人)とは何だ!
     ま~だ私をキアンダリなどと呼ぶのか?!
   私にはいろいろ取り決めなければいけないことがあるの・・っだ!

 いつもそうっ・・・
         言ってっ!!
           おるだろうがっ!!!」
キュの口が動いているというのに、
   自分の伸ばした腕から遠ざけられた巻物を狙い、
     まだ、ボジンの腕が伸びてくる・・
それが何度か繰り広げられ・・
涼しげに目をボジンへと落とすキュと・・
 きゅっと唇を尖らせて、
   睨むようにキュを見上げる、ボジン・・

絡み合う目と目・・・

「・・・・・。」
呆れたように笑いつつ
    ウィリアムが、門の所で立ち止まっていた。

!!!
   !!!!

言い合いながら腕を伸ばし、
   ひとつの物を取り合う二人だが・・・

ボジンが腕を伸ばし、
   座ったままのキュが、それを遠ざける度、
     二人の身体は折り重なっていく・・・      (きゃっ(笑))

ー以前と全く変わらないようで、 
        違う・・・。
 
以前と違うようで・・
       変わらない・・・。

!!!
   !!!!

片足だけは、なんとか地面に残して伸ばしつつも、
    キュに乗りかかるようにして、キュが座りながらも、
      高く遠くに伸ばした巻物へと、必死に腕を伸ばすボジン・・

ー以前と変わらないようなのに・・・
     今は、その2人の間には誰も入れないような
        微妙な甘さの空気がある。
ウィリアムは、少し、まだ残る胸の痛みに苦笑しつつも、

「ボ~ジン♪」
わざと、満面の笑顔で
       庭先で重なる、二人に向かった。

「イリアム!!」
とたんに明るく顔を変え
     重なったキュの上から、飛び退くようにして、ウィリアムのもとへと走ったボジン・・・

ウィリアムが来るなり、一瞬で自分の元から駆けていったボジンに、
   思い切りわかりやすく、
      眉間に皺を寄せ、目を細めたキュ・・
ーアイツが来た途端・・
    あの顔はなんだ!??

それが、どうにも気に食わないようではあったが・・

パク・キュも、負けずに、
 「よく来た。」
体裁を保つよう姿勢を正し
     背筋を少し伸ばすと、わざとらしく、今ボジンが乗っかっていたはずの胸元を
         パンパンと叩いて、いつものように出迎えた。
((笑)ちっちゃなことに嫉妬するキュが、かわいいんよね・・えへ)

~~
二人は、キュが座っていた横に、
          静かに腰を下ろした。
ウィリアムの目は、心なしかどこか寂しげで・・
  柔らかな笑顔で、ボジンとキュを見る・・。

「イリアム、今日はどうしたんだ?
     えらく遅かったじゃないか?」
そうウィリアムに向かって、無邪気に笑って聞いた、ボジン。

が、そんなボジンを見つめるウィリアムの視線が、
   ウィリアムに向かうボジンの目から、少しだけ横にずれた・・。
ウィリアムの視線の先、
   ボジンの手は、無意識にパク・キュの肩に置かれている・・。

「・・・・・」
いつもと様子の違う、ウィリアム・・
    どこか・・少し寂しそうに笑う、そのウィリアムの視線に素早く気づいたのはパク・キュ・・・

「・・・・・」
目は、ウィリアムから離さぬまま、
    さり気なく、ボジンへと、先ほどボジンと攻防戦を繰り広げてきた書状を渡すと、
         それを自身の部屋へと下げるよう頼み、
               ウィリアムを横へと座らせた。

言われた通りパタパタと走っていったボジンの背を、
           眉を落として優しい目で見たキュ・・。
じっと・・
    何か言いたげな様子で、切なく口の端を上へと上げつつ、
      同じく去っていったボジンを見つめるウィリアム・・

キュが、何か言いたげにウィリアムの方へと向き直した。
   それに、目で語るように頷いたウィリアム・・。

「今日、ボジンへイギリスへ帰ること、話す・・」
ウィリアムが、パク・キュの傷のあるあたりの胸に目を向けながらぼそりと言った。

「・・そうか。」
パク・キュもまた、視線をボジンの去った自身の部屋へと移しながら、
     ぽそりと答えた。

二人の視線の先にあるキュの部屋では、
    ふんわりと広がるチマを押さえながら、ボジンが巻物の山に今預かった一つも、積み上げていた。

言葉はない。
だが、同じ女人を
    その女人のためなら命も顧みないと、お互いに打ち明け合ったほど・・       (あの牢獄中)         愛した者同士だった。

ただ、今はもう、複雑に胸を焦がす恋敵というのではなく、
    その想いが言葉なしでこうも通じ合えるのは・・
ボジンという存在を除いても、
    共に戦い、一人を守り合い、
     それから今こうして共に無事過ごす、仲間だからかも、しれない。
心からの友・・
  キュには、今まで全く馴染みのない言葉だったが・・
もしその言葉を当てはめるなら、
   自身の人生では、これが初めてとなるだろう・・。
(え・・(;^_^A
    ジャンホを知る方・・・・(・∀・)ね((笑)
 キュにそのつもりなし。(爆))

想った女人を残して去ることの辛さ・・
   叶わぬ想い・・
    それに・・慕う女人がほかの男へと向ける笑顔を・・
          見る辛さ・・想う辛さ・・

 言うまでもなく、誰であろう、キュ自身痛いほどそれを知り、
     胸に秘め、耐えてきたのではなかったか・・。

そんなウィリアムの言えぬ心情を察するかのように、

「ボジンは・・・」
  そう、ウィリアムが口を開きかけた時、
     キュが、つぶやいた。
「私は今日、用あって役所へ行かねばならない。」
ウィリアムの言葉を遮るように、そう言うと、
    ウィリアムに続けさせる前に、パク・キュがスッと、立ちあがった。

「帰るのは遅くなるだろう。
  ・・その間、ボジンは一人になってしまう。
 皆が戻るまで・・・
     ゆっくり過ごすがいい。」
最後の言葉だけは、
    隣で俯いたウィリアムは見ず、
       門へと歩き出しながら、言った。        (男・・キュ)

好きな女人を置いて行かなければならなければならない・・
   そしてその女人を、自分ではない男の元へと託していく・・・その気持ち。

今のウィリアムの気持ちは、パク・キュには
     まさに自身の少し前を見ているようで、いたたまれなかった。
が、同時に・・
  いくら理解はしていても、この家でウィリアムとボジンを二人、
     残していく姿は、見るに抵抗がある・・。      
(・・男・・小さい・・あ。いえ・・(笑))

キュが、眉間に皺を寄せ、 
  過去の自身に思いを馳せるように、目を閉じた時・・

「ヤーー!!(こらーー!!)

  

  パク・キューー!!!


 キヤンダリ!!!」



びくっ!!!
  いきなり現実に戻され驚いたキュの、肩が揺れた・・  
      (今アンタを慕う辛い恋を思い出していたのに・・(笑))

部屋から出て、門へと向かっているキュを見つけるなり、
           ボジンが叫んだのだ・・。

「・・・・・。」
タタタタタ!!!!
まっすぐに、門の方で立ち止まっているキュへと向かって、
        ぱたぱたと慌ただしく駆け寄ったボジン・・
自身を見ることもなく、
   すぐ前をさっと通り過ぎてしまったボジンを
             ウィリアムが黙って見つめていた・・

慌ててキュに怒ったように、駆け寄ったボジンだが・・
    その様子はまるで、親に留守番を初めて言われて置いて行かれる子どものようで。。。
そんなボジンに、
     静かに振り向いたパク・キュ。

ボジンが、背の高いキュを見上げ、
  きゅいきゅいっ!!!
    怪我のない手の裾を引っ張った。
「どこへ行くの??」
そう聞いたボジンの顔は、
  さっきまでの勢いはどこへやら・・。
眉は下がり、大きな目は、不安気で・・・
   ふっくらとした唇は、不満を表すようにきゅっと尖って前に出ている・・。


そんなボジンを見つめたキュの目が、一瞬瞬き・・
      それから、可笑しそうに目を細めると、優しく嬉しそうに、見つめ返した。

キュの胸が、ひゅんっと、弾んだ気がした。
   素直じゃないくせに、素直な行動に出るボジンが可愛くて
         胸がきゅっとなるではないか・・・。

表情ばかりは抑えきれず・・・
(スミマセン。修行が足りまセン(・∀・))
    柔らかくほほ笑むと、その、小さな目の前の女人を抱き締めたい衝動を、ぐっと抑え・・
(・・というか今ウィリアムの気持ちがわかると思ったとこなのに・・
     考えること自体ウィリアムの前で酷な・・(笑))
        落ち着いた声で、言った。      (わかる?この声の良さ・・きゅん・・)
「用があって、しばし出てくる。
     ウィリアムと待っていてくれ。」
と。
それから、抱きしめられない自身を慰めるように、
      ボジンの頭をぽんぽん、と叩いた。
その顔に、ようやくほっとしたのか、
   ぱっちりと睫毛の上がった目で見上げた後、
      少し照れるように口元をもごつかせてから、
       癖である、つんと尖らせた唇を、二つの指で、ちょっとつまんだ・・。
それから
「キ・・キアンダリ・・。
・・あんたは・・まだ傷が治ってないんだから、何もできないんだ。
   母さんにも言われているから・・

       ・・・無理、しないで。」
まだ、少しだけ、咎めるような目で見上げつつ、言った。
『母さん』の言葉を口にしたのは、
   ボジン自身が言う言葉よりも、よく聞いてくれると思ったから。
『母さんにも言われている』のを言い訳にしたのは、
   素直に心配できないボジンの、精一杯の言い訳だった。

こくこくと軽く、
    その言葉に納得したように頷いたキュだったが・・
  門へと向かおうと踵を返した時、
     ふと、何やら引っ張られる感覚を、腕に感じた。
その違和感に、
    顔を下げて、自身の腕へと目を向けたキュ・・

自身の裾には、
  小さな細い手がつながっており・・
       少しの別れだというのに、
   まだどこかなごり惜しそうに、
      唇を尖らせて俯き、袖をぎゅっと引っ張ったボジンの姿が、見えた。

「・・・・・・。」
それがあまりにも可愛く思え、
    ふっ・・
 口の端を上げ、目を下げて笑ったところで、

ふと、そのボジンの後ろの方で、
   庭にひとり座ったまま、こちらを見て苦笑しているウィリアムと目があった。

「・・・!!!
       う・ほん!!!」
慌てて我に返ると、わざとらしく大きく咳ばらいをしたキュ。
「マンアジ(仔馬)。
    そんなに寂しいのか?
 ちょっとそこまで出るだけなのに?」
わざと口角を片方あげてからかうように笑って言った。

「そ・・!!!そんなわけないでしょぉ!!!

    ちっ・・違うんだから!!!!
 ほんとに!!かっ!!母さんが!!!
    あんたの傷がっ・・・!!!

って!!!もぅ!!!行って!!!!」
一瞬で、図星をつかれたように、顔を真っ赤にしたボジンが、
     口も途切れ途切れに言い訳しつつ、
          逃げるようにして、ウィリアムの方へと駈け戻った。

「・・・・・・。」
そんなボジンの様子を、
  可笑しそうに目を細めて見たキュ・・。
少し前なら、胸が痛くて、苦しんだ場面だった・・。
何度も見てきた。
    ボジンがウィリアムの方へと、走って行くのは・・。

ー・・・・ただ、今は違う。

パク・キュは門の方を向いて歩きだすと、
     大切に懐に入れた、さっき・・ボジンに渡した物ではない、書簡をそっと手で確認した。
門へと向かったキュの顔は、
   今さっきの顔とは全く違う、真剣な目を前へと向けた、ものだった・・。

キュの足が、両班らしく、スタスタと前に出る・・。

・・この日。
   パク・キュは役所へと向かっていた・・。
       王へと届ける状啓を用意していたのだ。
(状啓:地方官僚から、王へと報告する文書のこと)

~~
これから数日後、
   あっという間に時は過ぎ、ウィリアムの出航の日を迎えた・・。

東インド会社の大きな船に乗り、去っていくウィリアム。
    涙を浮かべ、両手を振って見送る村人たちの中に、ボジンの姿はない。
~~
あの日・・・
     ボジンと思い出の海辺で、二人は座って、色々話した。
ここ、朝鮮の地で出会ったこと・・
   今まであった、色んな事件・・
ウィリアムを心配し、危険を冒してまで何度も会いに来てくれたボジン・・
  言葉を教え、簡単な字も教えてくれた・・ボジン・・

瀕死のウィリアムを泣きながら看てくれた・・ボジン・・・

だがいつだって・・・
    いつも、どんな時だって・・・
  そんなボジンのそばには、
      あのキュの姿があった・・。

~~
思い出すと、ウィリアムが笑った・・。

ウィリアムにもう、悔いはなかった。

純粋なボジンに惹かれ、どうしても一緒に今日の日を迎えたいと思っていた。
 いや、
   その夢が叶わぬことになりつつあることなんて
      ウィリアム自身もとっくに気づいていたことでもあった・・。

ーボジンは残る。
別れる前、パク・キュと固く握手をした。
包容したウィリアムとパク・キュの二人の間にあった感情は、
    もう官使も異国人の差もなく、
         ただ、本当の友人として、同じ男として、のものであった。

異国への夢を諦めたボジン。
   大きな目がとめどない涙で、あふれつつ・・
     それをぬぐっては、今まさに港を出航したウィリアムを、見つめていた・・。
その姿は一人、船がいつまでも見える、岩場にあった。
「・・・・・・。」
 黙ったまま、岸から海へと出て行った、船を見つめるボジン・・。

ー自分もウィリアムとともにそこへ乗り、
      海女のない、知らない世界へ飛び立つつもりだった。。
でも・・・
・・見つけてしまったのだ。
        ずっと隠してきた・・自分の気持ちを。

ーごめん。。
    ごめんね・・・ウィリアム・・・
大きな目からはとどまることなく、涙が流れた。
*******************************************
はたして・・・
   真剣な目で役所へ向かったキュの、状啓とは・・?

ウィリアム、まず一番目に、
   旅だしましたね・・。

第2話、後編へ続きます♪
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やっぱりいいですね・・・
「タムナ」キュとボジン何回よんでもいいですね!!
情景が伝わってきます・・・
前回全て読ませていただきましたが楽しみです
番外編もまってます(o・・o)/~

>まめたさん

え~♪うれしいなぁ♪♪

とっても嬉しいです♪

本当に目の前に情景が見えるようだなんて、素敵です!妄想族仲間ですね(笑)うひひ。
これから先も、どんな展開になっていくのかドキドキしながら読んでくださ~~~い♪
細かい心の描写に切なさや愛しさですか・・・その感想に私がどきどきします!
うれしいです!!
ぜひ、楽しんでいただけるよう、今度は気合を入れて、頑張りますね!!

>おたんこさん

うふふ★やっぱりいいですか・・・♪

「タムナ」情景が伝わっていただけたら嬉しいです♪

前回よりも、全部描写は増えて更新していきますので、
 どうぞ、楽しんで下さるとうれしいです!

あはは。 番外編も頑張ります~~~(o・・o)/~

ウィリアム。。。とうとう旅立ってしまいましたねT^Tそんなウィリアムに気を使ってボジンと二人きりしてあげたキュ様、優しいですね(すごい我慢してたみたいですが(笑))のあさんの書くパクキュは本当にカッコ良くて、切なくて、可愛くて、キュ様にキュンキュンです!!
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