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☆番外編★短編集★完結編

☆超短編妄想劇『成均館、中二房にて・・・』(ユニ編)

 ←#超短編妄想劇『胡蝶夢(イム・ジャンホ編『タムナ』)』(完) →☆超短編☆妄想劇『ある月の明るい夜に・・』

成均館の朝は早い。

  早朝、陽が昇る前に、胥吏たちは動き出す。

成均館のあちこちで、官奴婢たちも儒生たちが起きてきた後の準備を始め・・・


まだ・・

   儒生たちは眠っている時間。


むくり。


いつも、この時間に起き出す一人の人物がいる。


その名も、

    イ・ソンジュン・・


この広い成均館内外を問わず、その名を知らぬ者はいないというほどの、この人物。


今の王・・正祖によってその力は弱められたとはいえ、

  最大派閥である老論の党首であり、

     王を補佐する三丞相のうちのひとり・・・絶大なる権力を持つ、

 左議政の息子、イ・ソンジュン。


彼が有名なのはその家柄だけでなく、

    容姿端麗、清廉潔白・・

彼が幼い頃より、何にも曲げぬ、強い意思を持つ信念と勉学への探究心は、

   権力ある父だけでなく、王ですら、妨げることができぬほどの性格にもあった。


元より親しい学友などというものに興味すら、もっては来なかったソンジュン・・


彼は常に首席となる実力を持っており、

    またそれを当たり前とせず、さらに深く勉学を学ぶ姿勢を崩さなかった。


勉学、だけではない。

それに通じる士大夫(サデブ)としての生活全てにおいて、

      法を重んじ、作法を大事にし、

          権力や金に頼ることなく自身を見つめる姿勢。


つまりは・・・

         完璧なのだ。

完璧に・・私利私欲に囚われない理想的な士大夫(サデブ)本来の姿を貫く男。


そんな彼を、 

    人は、『佳郎(カラン:理想的な花婿候補)』と呼んだ。

***

さて、毎朝こうして早くに起き出すソンジュン・・

  彼の生活週間は、滅多なことでは崩れることがない。


例え、翌日に試験があろうと、

   どんなに寒い日であろうと・・

 布団に入る時刻も決まっているし、

   起き出す時刻も、決まっている。


この朝も、このように早く起きるソンジュンだが、

    全くもって、不自然な点も、違和感も感じることなく、

  それは至極、彼にとっては当たり前の習慣でしかない・・ように見えた。


いつものように目覚めるなり、

    隣で眠る、同室生、キム・ユンシク儒生は起こさぬよう、身を起こしたソンジュン。


静かに、丁寧に自身の眠っていた布団を畳むと、

  礼儀正しく身なりを整え、

     静かに座卓を置くと、本を読み始めた。


いつもの、

   いつもの、何ら変わったところのない、中二房の光景。


ぴくりとも動かさずに本を読むソンジュンの前で・・

   同じように、ぴくりとも動くことなく静かに横たわっていた布団の山が・・もぞりと動いた。


もぞ・・

  もぞ・・・・


ソンジュンの後ろ姿は、変わらず静かに本を読み続ける。


もぞ・・・

   

しばらく、何やら身体の向きを移動させた後・・

    その身体は、動きをまた止めた。


「・・・・・。」

ちらりと・・ソンジュンの目が本から、

   その眠った同室生へと移る・・・。


まだ、長い睫毛を下げたままの、

   気持ちよさげな寝息をす~す~と、少しだけ開いた口元から出す・・その同室生・・キムユンシク。


ソンジュンの方を向いて横になり

   寒いのか、身体を猫のように丸めた状態で、顔だけをちょっこりと布団から出している。


ソンジュンの目は、

  その、ユンシクの閉じられた目・・

    そして、その下に見える口元を通ったが・・・


「・・・・・。」

自身をごまかすように、何でもないように振舞って元にもどると、

   また・・雑念を落とすように頭を振りながら、本へと戻った。


・・・ユンシクはまだ起きない。


気持ちよさそうに眠っているユンシクの顔が少しだけ上を向き、

     くるりと上がった長いまつ毛もまた、閉じられたまま、上に向いた。


ほんの少しだけ緩んだ唇・・


それが・・

   もう少しだけ開いたと思ったら・・くいっとその口角を上げ・・・


「ふ・・

    くふふ・・っ」

おかしそうな声が、漏れた。


その声に驚いて目を向けたソンジュン・・・  

   だがその目には、まだ、眠ったままのユンシクの姿が見える。


丸く目を開くと、

  そっと立ち上がり・・眠ったユンシクへと・・近づいたソンジュン。


ゆっくりと・・

   静かに・・


両班らしき姿勢を崩さぬまま・・

ユンシクの前まで辿り着くと、

  そっと、ソンジュンが、その腰を落とした。


「キム・ユンシク!

    キム・ユンシク!」

囁くような声で、

   その顔に呼びかけたソンジュン・・


だが、

  まだ、眠ったままのユンシクに向かい・・


ちらりと部屋の外に全くまだ、動きがないことだけ確認すると・・・


「・・・・・

   ・・・・・」

サントゥを結われた下、

       形よく出た耳元へともう少しだけ顔を近づけて何か囁いた。


どんな時でも、姿勢を崩すことのない、イ・ソンジュン。

  誰に対しても、崩れた姿など見せたことなどなかった。


今、眠っている、誰よりも美しい学士と出会うまでは。

   この成均館に入ることになるまで、は。

・・・いまは・・・唯一、この眠ったキム・ユンシク、彼の前だけでは、見せたことのない表情を時折見せ、
    崩したことのない姿勢すら、簡単に崩してみせることもできた。


イ・ソンジュンが、

   優しい、恐らく、誰も見たことのない表情で、

       眠ったままの男を・・見た。


そう・・・ソンジュンの目の先で眠った男。


この世で唯一、完璧であるはずのイ・ソンジュンの、

   本人ですら、気づかなかった表情を引き出せる、人物・・でもある。


眠った顔すらも美しく・・

 ふさふさと真っ黒で揃った長い睫毛・・

     さらりと流れるようにすべらかな頬・・

         高く通った鼻筋・・

    それに、ふっくらとした、艶やかな唇・・


この、粗末な布で作られた単衣ですら、

   その美しさの下、どんな高級な布よりも洒落てみえた。


その並ならぬ美貌は、王からも、緑鬢紅顔(ノッピンホンアン)と呼ばれるくらいに有名な男。

  イ・ソンジュンの最良の学友であり、

   同室生であり・・

      

そしてまた同時に・・・


~~

「キム・・ユニ・・」

口元に、

   嬉しそうな微笑を含みながら、優しく、そう呼んだソンジュン。


~~
ソンジュンの父である左議政、

    そしてまた、王にまで認められることになった・・別名、キム・ユニ・


ユンシクという名の病弱な弟を持つ姉であり、
      党派の違う身でありながら、イ・ソンジュンの・・正式な、妻となる女人・・であった。


~~

「んんっ・・・」

  くしゃっと歪んだ顔の奥、

    喉から声を出しつつ、


もぞ・・

  まだ・・夢から覚めないらしきキム・ユニ。


「ユニ・・」

そんなユニに触れそうになるほど、

   近い距離からもう一度・・その耳元へと囁きかけると、


ソンジュンの目が、

   もう・・唇の先に触れそうで触れない・・ユニのさらりとした頬を見た。


「ふ・・ふふ・・・」

眠ったまままた、笑ったユニが、

  その身体を仰向けに動かした。


もぞり・・・


イ・ソンジュンの見つめたすぐ・・真下で、

   ユニの笑った唇が、ソンジュンの方へと向かれた。


さっきまで口を寄せていた耳のあったところに、

    今度は眠ったユニの、鼻先・・唇が・・きた。


これには驚いて、ソンジュンの目が大きく見開かれた時・・

 

ぱちり・・・。


急に、ユニの大きな目が、開いた。


「っ・・・・・・。」

慌てて、起き上がり、座ったソンジュン。

  その目はやましさなどなかったかのようにユニから逸らされ・・


「ごほっ!

    起きたならいい。」

それだけ、いつもの口調で静かに言うと、

   どこか慌てるようにして、立ち上がり、元の座卓へと戻ったソンジュン


「え・・?

   あ・・・。


おはようございます・・・」

ユニが、まだ寝ぼけた様子で目をこすりつつ、起き上がった。


それから、

   本にだけ目を向けたソンジュンへと目をやったユニ。


見つめたユニの口の端が、きゅっと上に上がった。


今日はとても夢見が良かったのだ。


その、良い夢の主役であったうちの一人・・ソンジュンを目で見た後、

   そそくさと布団を畳み、

      身なりを整えたユニ。/p>

何も言うことなく、すっと扉を開けて中二房から出た。


恐らく顔を洗いに行ったのだろう・・。


ソンジュンがユニが出て行ってしばらくしてから・・・

   ようやく本へと向けていた目を、そっとユニの出た方へと向けた。


それから・・


そっと・・手の指先で自身の唇へと触れた。


さっき・・

   触れたか触れないほどの感触で、ユニの頬を感じた口元。


ソンジュンの指が口元へと置かれている間に、

  さっと扉が開k、また、ユニが戻ってきた。


何事もなかったかのように、ソンジュンは、その目を本に向けた。


「・・・・・・。」

どこかご機嫌そうに、

   普段通り、本を読むソンジュンを見たユニ。


~~

夢の中の彼は、

    夫としての彼で・・


その夫に向かう自分は、

 真ん中で髪を分け、

   後ろはくるりと長い髪を綺麗な鼈甲で作られた簪で結い上げていた。 


その服も、粗末な布ではなく、

  決して派手ではないが、彼の妻らしく、上品で恥ずかしくない、ユニには勿体ないほどの服だった。


そう・・ユニは、

    夢の中では、今の男の姿ではなく、女人の姿として、慎ましく座ると、夫を迎えていた。


すると、

  そんなユニに呼ぶのだ。

 

「ユニ・・」

と。

「キム・ユニ・・・」

と・・。


目を細めて、頬を緩め・・

   とても、嬉しそうな顔で・・。


彼女自身の名を。

  決して・・この成均館では、知られてはいけない、その名を・・・。


彼の妻となることを許される時、

   王から約束・・をさせられた。


必ず誰にも知られぬまま、

   今のまま、疑われることもなく、大科に合格し、ここを出よと。


だから、一度だって、

   その名を呼ばれたことはなかったし、

     

ムン・ジェシンがこの部屋を出されてヨンハの部屋・・中一房に移された以外は・・

     全く、変化もなかった。               (この番外編設定です(笑)ヨンハ・・・コロ・・(苦笑))


~~

夢とは違って、

   今は男の格好・・男のサントゥ(髷)姿のユニ。


自身の格好を、手を広げて見ると、

    ほんの少しだけ、切なそうに笑ったが・・


それでも、

  ユニは全く自分へは顔を向けずに本を朝から読みふけっている目の前の夫を見ると、

    にっこりと笑って、自分の使う座卓を手にとった。


ずず・・。


ユニの座卓が、

  ソンジュンのそれの、すぐ隣にぴったりとつけるようにして、置かれた。


中二房は、狭い。

   狭いが、そこまでぴったりと並べると、返って部屋の余白部分が大きくなり、おかしく感じるものだ。


「・・・・・。」

不思議そうにユニを見た、ソンジュン。


だが、そんなソンジュンには気づかぬふりをしつつ、

   ユニは自分の教科書を出すと、

     ゆっくりと頁をめくり始めた。


「・・・・・・?」

不思議そうな目はしたものの、


 さっき・・間近で見たそのユニの口先が目に入るなり、

   ごほっ!んんっ!!!

  ごまかすようにして、目をそらしてまた、本へと目を落としたソンジュン。


ちらりと

   ユニの目が、そんなソンジュンへと向かった。


外はだんだん明るくなり、

   ところどころの部屋で置き始めているのか、官奴婢の動きもあちこちから、聞こえるようになっていた。


夢とは違って、

   どこまでも真面目で・・法だけを重んじる、目の前の夫。


ー触れ合える距離にいて、

    二人しかいないというのに、これではあんまりにも欲がなさすぎるのではない?


ユニが、ほんの少しだけ、唇を尖らせた。


『佳郎(カラン)』と呼ばれる、自身の夫。

    でも、二人きりだというのに、表情も変えず本ばかり見る夫が、じれったい。


胸が、チリチリする・・。


「・・・・・。」

そんなユニの視線にも気づかず、

    相変わらず、本にしか、目を向けてはいない夫ソンジュン。


目の端だけで、ソンジュンを見ていたユニが、


ふ・・・


一瞬身体をずらすと、

    本だけ見ていたソンジュンの頬へと、


さっと・・


柔らかな唇を、くっつけた。


「っ!!!!??????」

驚くように目を見開き、

  ユニの唇の触れた頬を片手で押さえつつ、

    慌ててユニの方を見たソンジュン。


そんなソンジュンに、

  ユニが、悪戯に、見上げるようにして目を上げながら・・


笑いを隠すように閉じた口先で、そっと笑ってみせた。


望みが叶わぬからと、

   夫を責めるのではない。

妖婦と言われようが・・天の定めた男女というものがある下で、

   夫に足りぬ部分は妻が補う・・

何があっても夫に従うべきは、夫を支える賢婦・・ではなかろうか。


「・・・・っは・・」

呆れたような・・

   嬉しさが溢れ出ているような・・・ソンジュンの顔。


こんなソンジュンの顔・・

  誰が見たことがあるだろう・・。


その顔を見れるだけでも、

    この人の妻になれたことが、どんなに幸せか・・


ソンジュンの表情が、緩んだその時、


今度は、大きな目で、ソンジュンを見上げたユニが、


そっと・・・


また、その身を近づけた。


「・・・・?」

目を見開いて、

    顔で問うようにしてユニを見つめたソンジュン。


一瞬、悪戯っぽい目で、にっこりと笑ったユニが、

  

ずい。

  さらに、もう一歩・・座ったままの上半身を、ソンジュンの方へと近づける。


「・・・・・・」

戸惑うようにしてユニを見開いた目で、見ていたソンジュンだったが・・・


ずい。

  さらにさらに・・ユニの顔が迫ってくると・・


ほんの少し後ろに引いていた上半身を、止めた。

ーち・・近い・・・


じりじりと・・

   すぐ目の前にまで近づいた・・ユニの顔・・


目と目は、合わされたまま離れず・・・

   あと少しで・・その鼻先がくっつきそうに、近かった・・。


息が・・届きそうなほどの距離まで・・

   近づいた唇と、唇・・・・


ご・・くり・・。

  ソンジュンの喉がなった。


ソンジュンが覚悟を決め、

   ユニの唇へと、その視界を定めた。


あと少し!!!


というところで、

「・・・・・・。」

   ユニの行動は止まった。


それ以上は・・近づいてはこない・・。


大きな目は、ソンジュンを間近に、見つめていた。

    唇は、まるでソンジュンを試しているかのように、その口角だけがうっすらと笑みを含み、

        ふっくらとまるで誘うかのように、やわらかそうに、すぐ、口の先の方に・・あった・・。


「・・・・・・。」

ソンジュンの目は、

   ただ・・・ユニの目と、その唇を交互に見つめた。


礼を重んじると皆の知るところの、イ・ソンジュン。


ー・・・いい香りがする・・。

  それに・・誘っているようにも・・見える。

ソンジュンの目が・・揺れる・・。


ーだが・・ここは聖賢を祀る・・成均館・・・


ソンジュンの思考は・・そこまでは回っていたが・・


ユニの香りが甘くって・・

  それに吸い寄せられてしまったかのように・・・


ぴったりと・・・

   ソンジュンの顔が動き・・その隙間は、埋められた。


・・・・ちゅ・・


口先に合わさった、

   柔らかくて温かな・・それ・・


ユニが止まったあと・・

   その唇まで口を寄せたのは・・ソンジュンの、方だった。


ユニの目が閉じられた。


そして・・

  ゆっくりと唇の感覚を感じていたが・・・


「・・・・・っ!???」


次の瞬間・・

   急に世界が回ったことに驚き、頭の後ろに床が来てしまったことに、目を見開いた。


「っ!!!!!!」

驚きと、抵抗するようにして、目を見開いたユニ。


ーえっ!??

   えっ!!????


ちょっと待って・・!!!!???


ユニが目で、

   上から見下ろしてきたソンジュンを慌てて見上げた瞬間・・・


~~

ガラっ!!!!


「佳郎(カラン)!

    大物(テムル)!いい朝だな~~~~♪」

いきなり、

   隣のヨンハが扉を開けた・・。


~~

ヨンハの前には、

   ほんの少しだけ、間の開いた座卓に互いに座って本を読む、ソンジュンと、ユニの姿・・・


だが・・・?


ヨンハの目が、

   きらきらと輝くように細められ、それから・・嫌味なまでに、その顔に笑顔を浮かべた。


「こっ!

   こんな早くにどうされましたか?ヨリム先輩・・」

動揺が出ているのか、ソンジュンが噛み噛みながら、聞いた。


ユニの顔が、そんなソンジュンを責めるようにして、

       ソンジュンへと向けられた。


「あはははは!!

   いや・・俺も来たくて来たわけじゃないんだが・・・」

そう言いながら、ちらりと二人に目をやったヨンハ。


真面目な真面目な・・イ・ソンジュン。


「・・・・・。」

   「・・・・・・。」

そんな、何もかも見透かしたようなヨンハの顔がいたたまれなくて・・・

   ソンジュンもユニも、その目から視線を外した。


「いや・・・

   ごんってどっかぶつけたような低い変な音が鳴ったから・・・」

ヨンハが、またも、意味深な目を、二人に向けた。


「昨日・・帰ってこなかった我らがコロが・・

    ここに迷い込んではないかとな・・?」

にやりと笑ったヨンハが、

   入り込もうとしたので、


「来てないです!

   来てないです!!


今のは僕が滑って転んだだけですから!!!」

ユニが、全身全霊で、迷惑な意味合いを表すように出しつつ、

   ヨンハに向かって歩いた。


が、一歩早く、

   ユニがヨンハの元へと行く前に、ソンジュンがヨンハの元に辿りついた。


「昨日・・コロ先輩が帰ってこなかったのですか?」

ユニとヨンハの間を割り込むようにして入ったソンジュンは・・

   いつものように丁寧だ。


丁寧なのに・・・

  ・・・・どこか怖い・・・。


「探しに行きましょう」

ソンジュンがそう言って、廊下にヨンハを出しかけた瞬間・・・


「お前っ!!!!

   朝っぱらからまぁ~た、そいつらの部屋に行ったな!!!!!」

隣の部屋から、

  怒鳴り声が聞こえた。


「コロ!!!!!」

慌ててヨンハが叫ぶなり、


「こいつっ!!!

   変な妄想ばっかしやがって!!!!!!」

ジェシンがヨンハを追いかけた。


「まっ!!!待て!!!」

  ヨンハが素早く逃げていった。


「「・・・・・。」」

中二房に残された二人が、

    呆気にとられた表情で二人の去った方向を見つつ、


危なかったとばかり、見開いた目を合わせ、

   息を吐いた・・。


・・・が・・

  ユニが、そのまま笑いかけた瞬間・・・


ソンジュンが腰を曲げ、

   そっとユニの唇へと、自身のそれを落とした。


「っ・・・・・!!!」

予想外の口づけに、

   驚いて身体を固めたユニ。


それにも関わらず、

  罪悪感を見せるどころか、何食わぬ顔で笑ったソンジュンが、


「全く・・あの先輩たちは・・・」

そう呟きながら、


「行ってくる・・」

ユニへと、笑いかけた。


一瞬・・何が起こったのかわからなかったが、

   唇をそっと細い指先でなぞったユニが、


恥ずかしそうに、見上げて笑った。


今度は勝ち誇ったようにして、笑い返したソンジュン。


何よりも礼を重んじ・・

   法を重んじるイ・ソンジュン。


だが彼には同時に、

   例えやましいことをしたとしても、

その全てを、『正しい』と思わせる何か不思議な力があるようにも・・思える。


ソンジュンは、そのままヨリムとジェシンを追うようにして、

     呆れるように首を振りつつ、中二房を出た。


「・・・・・・。」

ユニは口元に手を置いたまま、

   まだ、固まっていた・・。


さっきの、口づけたあとのしてやったりな、

   にやりと笑ったソンジュンの笑みを思い出したユニ。


すると・・

   胸の中がこそばゆくって、熱が熱くって・・


顔に浮かぶ、緩む笑顔を隠すようにして、

   ユニが中二房の扉を・・しめた。


うふふふふ・・

  ユニの口元から、思わず、声が漏れた。


皆に秘密でこの部屋に二人でいるのが、恥ずかしくって、

   二人きりの中二房だというのに・・

    今まで全く・・何もしてこないソンジュンが・・どこかもどかしくて。


でも、さっき、自分から唇を寄せてきてくれた悪戯っぽい目をしたソンジュンが、


     気恥ずかしい中にも・・

        嬉しくて・・・。


ユニは・・

   誰もそこにはいなくなった座卓へと戻ると、

     ペラリと・・頁をめくった。

頭には・・全く入ってこない内容。


ただ・・さっきソンジュンが口づけたその唇だけが・・

   今もまだ、その感覚を唇に残していて・・・


ユニは・・指先をまた唇へと戻すと、

   嬉しそうに上げた唇を

     何度もそっと・・その唇を、なぞった。


ふふふ・・

  ユニの笑みが、漏れた。


完全に、外は明るく、

  人々の声が、騒ぎ始めた。

ユニもまた、表情を戻すと、

   唇の端をきゅっと上に上げてから、にっこり笑って外へ出た。


中二房の扉が閉められた。


今日もまた・・日が暮れてここへとまた二人が戻るまで・・・

  いつもと変わらない、成均館儒生の慌ただしい生活が・・

         始まった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


あはは☆

   じれったいソンジュン・・真面目・・ですもんね~♪


でもそんなソンジュンから、不意打ちのキスがあれば・・・


きゃーーーー♪です♪♪


秘密の関係って、どきどきしますね!!ユニがばれてない時のどきどきもいいなぁ☆
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~ Comment ~

2. よいですね~♪

ユニは幸せな夢を見ていたのですね☆

二人きりになった中ニ房(素敵な設定(笑))とはいえ、立場や場所を考えれば、ソンジュンは正しい。(・∀・) でもほんの少しだけでも‥と思うのも当然ですよね(^_-)

触れるか‥触れないか‥じれったさにきゅん♪ ソンジュン版も気になります!(笑)
真面目なソンジュン‥でも実は‥??

更新ありがとうございます!!!(@^▽^@)

3. くすくす♪

何て可愛らしい二人なのでしょう。

悪戯っ子のユニちゃん,からかうようなそんな仕草が,
ソンジュンには,とても愛おしいのでしょうね。

あ~不意打ちのキス…いいわぁ☆
うっとり~でした。

今,「太陽を抱く月」の小説に嵌って,何度も読み返しています。勿論,ドラマも…。
小説とドラマの違うところとか,見るのも面白いですね。
「屋根部屋のプリンス」は,録画してまだ見られてません。時間を作って,早く見たいです。

4. 更新ありがとうございます♪♪

う~ん(^_^;)
ソンジュン、じれったですね(^w^)

でも、簡単に手を出さない真面目さが
彼の魅力でもあるし…

好きな女の子の寝顔を見て過ごすなんて、
毎朝ドキドキでしょうね(笑)

5. うれしいです☆

のあさんのソンジュンとユニが読めて嬉しいです。このままソンジュン熱あげたままでお願いします。

更新ありがとうございます💕

新年から怒涛の更新ラッシュ、嬉しいです💕
ありがとうございます。

>なつやすみ3さん

あはははは☆いつもは何も更新していなかったのに、
本当にいつも見つけてくださりありがとうございます♥
(*^^*)
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