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★屋根裏部屋の皇太子★本編『時空を超えて・・』

★第2話。牡丹花

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「屋根裏部屋の皇太子」


★第2話。牡丹花




今はなき・・
   主人を失くした、静かな部屋・・




プヨンの部屋には、
    部屋の主人の心を表すように、

 静かに、整頓された家具の中、ありとあらゆる方向を向き、見事に咲いた、
        牡丹の花が、飾られていた・・。

その刺繍の、
   どの花の元にも華やかに自由に舞う・・鮮やかな蝶・・・


静かな部屋に舞い込む光が、
    まるでその刺繍を浮かび上がらせるかのように、
          いつも、優しくその部屋を明るく包んだ・・・

  


「・・・・・。」

世子イ・ガクは、その数々の牡丹の花を、いつものように、
      細めた物悲しい目で、眺めていた・・。

当たり前だったはずの、絶え間なく執務、勉学に追われる、世子としての日常・・

特に、イ・ガクにおいては、元より体の弱かった王がさらにあの事件の全貌を知ったショックから
    体調を悪化させたことにより、さらに広範囲における王の執務を、
代理聴政(テリチョンヂョン:王の代わりに政治を取り仕切ること)で行わせたため、
  イ・ガクの持つ一日とは、
         時間という時間を、今や隙間なく拘束されているような状態であった。

唯一気を許せるあの三人・・
  ト・チサン、ウ・ヨンスル、それにソン・マンボは、
      彼らの店があるため王宮にはそうそう頻繁には来れない。

その為イ・ガクは、どれだけ少しの時間だけだとしても、毎日、
   芙蓉の残した物を運ばせた、ここ、芙蓉亭へと、よく身を隠した。

====

・・・一瞬だったとはいえ・・愛する人との結婚式を迎えた直後にこの時代へと戻ったイ・ガク・・

  事件の決着も全てつけ、
     関与した者たちへの罰則は、元世子嬪ファヨンに対しても執行されたとはいえ、
 朝廷は、今なお、もめにもめていた。

過去より、朝鮮王朝の歴史を見ると、兄弟争いはそう珍しいものでもなかったが、
  それでも、それを目の当たりにした今、
    それを取り仕切る元気は、父である現王にはなかったし、

それゆえに、政治内の全てを、今は世子であるイ・ガクが取り仕切り、
          再編成している状態で
イ・ガクには、あの三人を王宮へと呼ぶ時間か、
    この、一人、この部屋で過去の芙蓉の残した、この花々を愛でる時間でしか、
       パク・ハと出会い、過ごしてきた時間を想い、胸に描く時間すら、なかった。
====
イ・ガクの目が、芙蓉の部屋から持ってこさせた刺繍台に置かれた手巾を映した。

自然と、その前には、
   よく見ると見える、その刺繍の一本一本の糸をその布に丹精込めて刺していく、
        女人の姿が浮かび上がる・・。

その、美しい桃色の韓服を着た、顔の半分を、
      美しく刺繍された牡丹の布で隠したパク・ハ・・
・・・いや、プヨンの姿が、イ・ガクの目に、映った。

「・・・・・・っ」

手を・・伸ばそうとするもその場には近づけず、
   脚を、近づけようとするも、その場からは一歩も、
          プヨンの元へと近づくことはできなかった。
ひと針ひと針、
   布から出た、糸を指先で引くと、
 大きくまっすぐな目を、優しく細めて見つめながら、また絵柄の上に差し込んでいくプヨン・・

イ・ガクはその横・・
     声を出したいのに、出せず、
  振り向かせたいのに、振り向かせず・・
       目だけを見開き、立ちすくんでいた・・。

そのうち・・
  きゅっと糸を引いたと思うと・・・
何かを思い出したように、プヨンが立ち上がり、消えた・・。

消え・・た・・・。

プヨンを呼び止めようと伸ばした手はそのまま固まり、

「・・・・・・。」

何度・・描いたか分からぬその幻想を前に・・
   イ・ガクは、苦しげに、自身の胸を押さえた。

一瞬で、もとの誰もいないがらんと静かな部屋に戻ったイ・ガク・・。

だが、目の前に広がる
      どの花も、蝶も・・
主人が去った今でさえ、
  まるで生きてその場で咲いているかのように、
     光の元に映された刺繍は・・綺麗に鮮やかに、その姿を見せていた・・
ふと、
  イ・ガクがそのうちの一枚・・

恐らく・・プヨンが亡くなる前・・
  一番最近に、刺繍を施したであろう・・今、幻想が刺したまま、刺繍台に残されたままの、
     手拭を手に取った・・。

桃色と黄色の、小さな花が集まったその柄・・

見ているだけで、心が優しくなる。

刺繍された絵であるにもかかわらず、まるでそこに花があるような優美さに、
   吸い込まれそうになる。

世子嬪ファヨンからだと思って見ていた時でも、
 今も・・
  いつだって、この、素晴らしい刺繍には、見る度、胸が踊った。
==
「蝶も騙されているよ。嬪君(ピングン:世子嬪)・・」

はははは・・
  世子嬪であった花蓉(ファヨン)の前で、そう言って笑った何ひとつ、知らなかった世子イ・ガク・・

その後ろで、世子とファヨンの様子をそっと見ていたであろうプヨン・・。
==
イ・ガクがその手巾の牡丹の周りを見ると、
   もうあと僅かで美しく咲く牡丹の花びらに舞い降りようとする、一羽の蝶・・

優美で可憐で・・
   それでいてどうしようもなく・・・悲しかった・・・・
~~
『運命・・
 そうだとしたら・・・
  ただ、この絵が、本当のプヨンナ・・いや、本物の嬪宮となるべき方の、
   誰にも言えない、叶うことのない願いだったのかと思うと、胸が痛いと・・』
そう言って、
  悲しげに目を細めたマンボの言葉・・。

その言葉に、
  マンボの顔を見た世子・・
「ほら・・
   花(女人)へと寄りつく蝶は郎人である邸下で・・」        (第1話 )
昨日のマンボの言葉が、思い浮かんだ・・

プヨンが・・牡丹の花を・・自らに例えていたとしたら・・・

 イ・ガクの目がさらに悲しく細められ、
    懐から出したプヨンからの手紙を出すと・・

きちんと畳まれたその手紙に重ね・・
    手の中にある、手巾の牡丹の花を、指でそっと触れた・・。
~~
牡丹は、香りなき、花・・
 それ故に、花の中でも美しいが、昔から蝶の寄りつかぬ花・・とも知られる・・花・・。
~~

有名な逸話がある・・。

新羅の国、第二十六世真帝王の息女に、徳曼(とくまん)公主(正式な妻から生まれた姫)がいた・・。(のちの、善徳女王)

唐の皇帝、太宗が、この公主へと見事な牡丹の描かれた絵図を送ってきた。

すると、徳曼公主が言った。
「この牡丹の花は、綺麗だけれど、
   香りはないでしょう。」
不思議に思った王が理由を尋ねると・・

「美しいいい香りがする花ならば蝶がいるはず。
   その牡丹の絵のどこにも蝶がいないということは、香りがないということです」
と答えたという。

王がならばと植えてみると、咲いた牡丹は本当に、見事な花ではあるが、
   そこに香りはなかった。

公主が言った。

「唐の太宗王が、私に配偶者がいないのを知っていて、
    からかう意味を込めたのでしょう」と・・。
(この逸話には諸説あり、牡丹が唐の国花だという意見もありましたので
あくまで参考に・・)
~~
・・・美しいが・・
    蝶の寄りつかない・・牡丹の花・・
その花に刺繍された・・
    蝶・・・
「誰にも言えない、叶うことのない願いだったのかと・・」

マンボの言葉が・・
   胸にまるで、鋭い剣を刺したように、
      痛みを作った・・。

~~
「似共東風別有因     
絳羅高捲不勝春     

若教解語応傾国     
任是無情亦動人     

芍薬与君為近侍     
芙蓉何処避芳塵     

可憐韓令功成後     
辜負穠華過此身」

ふと、思い出した詩を詠んだイ・ガク・・

(牡丹よ、春風と強い縁で結ばれているのか
紅(くれない)の薄絹を捲きあげるように花を咲かせ、

やるせない春の風情を漂わす

言葉を話せるのなら、きっと傾国の美女となるだろう
感情のない草花のままでも、人々の心を揺り動かす

芍薬は汝の側使えでしかなく
蓮の花はなどは、汝の芳しさを避けて姿を消してしまう

憐れなことに、かの大きく手柄を立てた(中書令に出世した)韓弘(かんこう)は
咲き誇る牡丹の美しさに目を向けず、つまらない人生を送ってしまった)

なぜ、この詩を急に思い出したのかは分からなかったが・・

香りのない牡丹の芳しさを避けて姿を消した、蓮(プヨン)
 自身の描いた牡丹であることすら隠した、プヨン・・

咲き誇る牡丹の美しさ(そばにいたプヨンの美しさ)に目も向けず、
  牡丹を引き抜いた韓弘が

    何も知らぬまま・・その身を死に追いやった自身と重なり・・

詠い終えたイ・ガクの頬にはまた・・

   無意識のうちに、涙が頬を伝っていた・・
~~
そっと・・
  小窓からそのイ・ガクの様子を見ていた3人衆・・

見てられぬとばかりに窓から目を背き、
    三人で集まると・・

「邸下の玉体(オクチェ)が心配です・・
  あのままでは・・」

店を終えて王宮へと戻ってきたト内官(チサン)が、俯きながら呟いた。   
(内官(ネグァン)(内侍ネシ)とは、王や世子の一番近くで使える者のこと。
内官とは、宦官とは限りませんが、内侍は宦官のことだそうです)

「や~・・
   やはりあれは本気かも・・知れないなぁ・・。
    でももはや、今がすでに歴史が変わってしまったともいえるし・・」

ぼそりと・・
   マンボが呟いた・・

「あれ・・とは?
   歴史・・・が・・何と??」

その言葉に、聞き返したト内官・・(チサン)

ヨンスルも、口をぎゅっと閉じたまま、
   身を乗り出してマンボを見た。

「しっ・・・!」

マンボが、指先を口先に当て、
  さらに身を小さくして3人が身体を寄せ合うと・・


「いけないことだとは知りつつも・・
  未来に行ったときに・・
    見てしまったんだ・・・」

真剣な目で、二人を見たソン・マンボ・・

「な・・何を・・?」

ウ・ヨンスルが、大きな体を窮屈そうに曲げながら、
   声を潜めて聞くと・・

「・・・『朝鮮王朝実録』・・・」          (ドラマで、パク・ハが見て涙を流した本ですね)

声を潜めて、目を伏せたマンボに・・・

「「・・・・・。」」

二人の返事は・・なかった・・。

マンボが責められていると感じたのか、
    目をぎゅっとつぶって口を開こうとした時・・

「・・・とは・・
  なんですか?」
ト・チサンが、きょとんと小さな丸い目で、全く悪意なく、聞いた。

「・・・・・!?」

驚いたマンボがヨンスルを見ても・・
「・・・・?」
同じく、首をひねったヨンスル・・

「お前たち・・未来に行きながら・・
  全く今いる朝鮮の歴史が気にはならなかったのか!??」

衝撃でも受けたかのように聞いたマンボに・・

「「・・・・・。
(全然。)」」

二人が顔を合わせると、
    二人ともが、きょとんとしながら、首を振った。

「はァ~~~~~・・・・」

反省から一転、
  理解できないとばかりに首を振ったマンボ・・

「で・・
   何が本気なのですか・・?」

もったいぶっているように見えるマンボがじれったいとでも言いたいようにチサンが聞き、

「何が・・
  何が・・
歴史が・・どうのって・・」
もじもじと、低い声で、ヨンスルも、聞いた。
「ト内官の言葉を真に受けられて
    邸下が・・昨日言われたこと・・。」

そこまでマンボが言った言葉に・・

「あ!
  『まだ起こってもいないと思われた『未来』の世界へ行くことができたなら・・
  『過去』にも戻れればいいのに・・・』」

チサン自身が、人差し指を指すと、そう答えた。
黙って、満足げに首を縦に振ったマンボ・・。
「本当に・・できるかもしれない・・。
だがその時は・・
   また俺たちが・・歴史を動かしてしまう・・かもしれない・・。」

マンボの独り言のような遠回しな言葉は、
   ヨンスルをいらいらとさせた・・。
~~
そっと、頬を伝った涙をぬぐうと・・
   顔を変え、

静かにその場を立ち去ろうとした・・イ・ガク・・

扉から出ると・・
   何やらひそひそとした声が聞こえ・・

ふと、そちらの方へと脚を向かわせた・・。

~~
「だから!!!!
どういうことなのか、
   はっきりと言ってくれ!!

はっきりと!!!!!

過去に行けるというのなら、
   なぜ反対する!??」

ヨンスルの大きな声は、
   ちょうど角を曲がりかけたイガクの耳にも、入った・・

!!!!????

途端に目を見開き、
   角から3人の様子を確かめると、耳を近づけたイ・ガク・・
~~
「だから・・

 見てしまった『朝鮮王朝実録』によると・・

   邸下は、ご即位後・・わずか数年のうちに・・・・」
マンボが言い終えないうちに・・

「なんだと!!????」

ヨンスルが、大声をまた、出した・・

~~
「・・・・・っ!!!」

目を見開くと・・
   自身の意思とは関係なく、震えてしまう手を見つめた・・イ・ガク・・

ー即位後・・わずか数年のうちに・・・なんだと?
そうは思ったイ・ガクだが・・
「死」という言葉に、一人思った・・。
   このまま一人で死に、いつかまた、転生して・・
       あの時代に生を受け・・パク・ハとともに生きるのであれば死など・・
そう・・
  やんわりと・
      震える口端を上げ、自分をごまかそうとした・・時・・

「最後まで聞け。

  だが・・

 俺たちはすでに、歴史を変えてしまったのかも・・しれん・・。

 天のどのような御心がそうなされたのかは知らぬが・・・
     俺たちは、歴史によると、先の王となるべき人物を処罰した・・。」

マンボの言葉は、
   はっきりと、そう言った。

「なに??
  ・・・それは一体どういう・・!!???」

チサンが今度は声を高めた・・
~~
耳をさらに澄ましたイ・ガク・・

と・・

  その耳に・・
マンボの声を潜めた中でもはっきりと通る言葉が・・
                    聞こえた・・。
「記録によると・・世子嬪さまの死去は、邸下の御即位の2年前に実際あったと記されていた・・。
  そして、数年後・・
    王となられた邸下は・・突然の崩御を遂げられる・・

資料によると・・原因はカンジャン・ケジャン(蟹醤油漬け)と、柿・・
   それに、異腹の兄であらせられた、ムチャン君(テムの前世)が出した、参湯が原因だと・・」

マンボの言葉に・・

「「ムチャン君!!???」」

チサンとヨンスルも、同時に叫んだ・・

「どういうこと?
  それなら・・俺たちはすでに、あの未来に続く歴史を変えてしまったことになるのか??」

チサンが問うと・・

ゆっくりとうなずいたマンボが続けた・・。

「仮りに・・
   過去へと戻ると・・どうなる??
  プヨンナンジャも生きている代わりに・・」

「「ムチャン君と、その周り・・反対勢力も生きていることになる!!!!」」
チサンと、ヨンスルが同時に叫んだ・・。
~~

「・・・・・。」

言葉を・・
  失ったかのように・・その場に立ちすくんだイ・ガクだったが・・・

すっと・・覚悟を決めたかのようにプヨンの刺繍された、手巾を握りしめると・・

角を曲がり・・
  三人の元へと・・ゆっくりと脚を進めた・・。

~~

「だから・・俺たちは・・
   なんとしてでも、このまま邸下の玉体をお守り・・・」

マンボがそこまで言ったとき・・

オホン・・

拳を口に当て、
   咳払いした世子の姿が目に映り・・

!!!!!!!

一斉に、頭を地につけた三人衆・・


手を後ろへと組み・・
  ゆっくりとその頭を見下ろしたイ・ガクだったが・・

軽く・・目をとじると・・
  それからその、口を開いた・・。
~~~~

~~~~

手を握ったまま・・
   流れる人の波をただ、見るように座った二人・・

テヨンが、そっと上からパク・ハへと、目をやると・・
  パク・ハもそっと、下からテヨンを、目だけで見上げた・・。

ゆっくりとした時間が、その場に流れる・・

テヨンの手から伝わる体温が、嬉しくて・・
  その、誰かと同じ、手の感覚が少し胸に痛くて・・


同時に・・
  隣に座るヨン・テヨンに・・

どうしてもどきどきと落ち着かない自分もいて・・

パク・ハは、テヨンと目が合うと、
  ぎこちなく、繋いだ手に目をやり・・

それから・・・
   照れたように、へへ・・ごまかして笑った。
*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆
過去のプヨンに会いに行けるとしたら・・・?

現代のパク・ハとテヨンは・・?

  少しでも楽しんでいただけたら・・・ 
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>まふまふさん

お~~~♪屋根部屋のプリンスをようやく見始めましたか♪うふふ♪

最終巻までレンタル開始になったんですね♪
ワクワクドキドキで観てくださいね♪♪

のあのお話も、楽しんでいただけるよう頑張ります♪
管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

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